小児歯科の専門家が教える!子どもの歯の生え変わり時期と順番、異常パターンの対処法
名古屋市天白区の歯医者・小児歯科・歯科・小児の生え変わり治療のイナグマ歯科です。
監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広
目次
1.イントロダクション
2. 歯の生え変わりの時期と順番
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2-1. 生え変わりの時期
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2-2. 一般的な生え変わりの順番
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2-3. 異常な生え変わりパターンとその対処法
1.イントロダクション
歯の生え変わりとは?
歯の生え変わりは、子どもの成長過程における重要なイベントの一つです。通常、乳歯は6歳頃から徐々に抜け始め、その後に永久歯が生えてきます。このプロセスは12歳頃まで続きますが、個々の子どもによってスピードや順序が異なることもあります。
歯の生え変わりは、単に古い歯が抜けて新しい歯が生えてくるだけの現象ではありません。これには顎の成長や噛み合わせの変化、さらには口腔衛生の維持といった多くの要素が関わっています。保護者はこのプロセスを理解し、適切なケアを提供することが求められます。
歯の生え変わりが順調に進むことで、子どもは健全な口腔環境を持つことができ、将来的な歯科疾患のリスクを減らすことができます。そのため、歯の生え変わりの重要性を理解し、子どもの口腔ケアに努めることは、非常に重要です。
2. 歯の生え変わりの時期と順番
2-1. 生え変わりの時期
乳歯から永久歯への移行時期と注意すべきポイント
歯の生え変わりは、子どもたちにとって重要な発達過程です。この時期は、乳歯が永久歯に置き換わることで、口腔の成長が促進されます。通常、乳歯は6歳頃から抜け始め、12歳頃までに永久歯へと完全に移行します。一般的に、最初に下の前歯(下顎中切歯)が抜け、次に上の前歯が続きます。最後に奥歯の第二臼歯が抜けるのが一般的です。
2-1-1. 生え変わりの時期の注意すべきポイント
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適切なケアの重要性: 歯が抜けた直後の歯茎は敏感であり、感染しやすいため、口腔内の清潔さを保つことが重要です。
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永久歯のスペース確保: 乳歯が抜けた後、永久歯が正しい位置に生えるためのスペースが十分にあるかどうかを確認する必要があります。スペースが不足すると、歯列不正が生じる可能性があります。
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定期的な歯科検診: 定期的な歯科検診は、歯の生え変わりの過程を見守り、問題が発生した場合に早期に対処するために不可欠です。
2-1-2.生え変わりのスケジュール
乳歯の生え変わりの時期は個人差がありますが、以下は一般的なスケジュールです。
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6-7歳: 下顎中切歯、上顎中切歯
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7-8歳: 上顎側切歯、下顎側切歯
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9-10歳: 上顎第一小臼歯、下顎第一小臼歯
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10-12歳: 上顎第二小臼歯、下顎第二小臼歯
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11-13歳: 第二大臼歯(上顎・下顎)
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このスケジュールに基づき、保護者は子どもの歯の発育を確認し、問題がないかどうかを観察することが重要です。特に、乳歯が予定より早く抜けたり、永久歯が生えてくるのが遅れる場合は、歯科医に相談することを推奨します。
2-2. 一般的な生え変わりの順番
小児歯科において、子どもの歯の生え変わりは非常に重要な発達過程です。このプロセスを理解することで、親が子どもの口腔ケアを適切に行えるようになります。以下では、一般的な生え変わりの順番について詳しく解説します。
乳歯の生え始め
一般的に、子どもの最初の歯である乳歯は生後6か月から9か月の間に生え始めます。最初に生えるのは下顎の中央にある切歯(前歯)で、その後上顎の切歯が続きます。次に側切歯が生え、その後に第一乳臼歯が生えます。最後に、犬歯と第二乳臼歯が生えます。これにより、子どもは約2歳半から3歳の間に20本の乳歯を持つことになります。
永久歯への移行
乳歯が完全に生え揃った後、子どもは6歳から7歳頃に永久歯への移行を開始します。最初に生えるのは通常、下顎の第一大臼歯(いわゆる「六歳臼歯」)です。この歯は乳歯の後ろに直接生え、重要な噛み合わせを形成します。
その後、下顎と上顎の前歯(中切歯)が抜け、永久歯に置き換わります。前歯が生え変わるのは6歳から8歳頃です。その後、側切歯が7歳から9歳頃に生え変わります。続いて、第一小臼歯と第二小臼歯が9歳から12歳頃に生え変わります。犬歯は9歳から12歳頃に生え始め、最後に第二大臼歯が12歳から13歳頃に生えます。
第三大臼歯(親知らず)
第三大臼歯、いわゆる親知らずは、17歳から25歳頃に生え始めますが、多くの場合スペースが足りないため、正常に生えないこともあります。
生え変わりの順番が重要な理由
正しい順番で歯が生えることは、噛み合わせの安定や口腔内の健康にとって重要です。順番が乱れる場合、矯正治療が必要になることがあります。また、乳歯が早期に抜けてしまうと、隣接する歯が動き、永久歯の生えるスペースが不足する可能性があります。
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2-3. 異常な生え変わりパターンとその対処
1. 異常な生え変わりの定義
異常な生え変わりパターンとは、通常の時期や順序から外れて歯が生える、または抜ける状態を指します。これには、早期の脱落、遅延した永久歯の萌出、重複した萌出、埋伏歯(歯が骨や歯肉内に留まって出てこない)などが含まれます。これらの異常は、単なる成長のばらつきとして無視できるものもありますが、時に歯並びや咬合不正、顎骨の発育不全など重大な影響を及ぼすことがあります。
2. 異常な生え変わりパターンの主な種類
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早期脱落: 乳歯が通常より早く脱落すること。これにより、隣接する歯が移動し、後に萌出する永久歯の位置がずれる可能性があります。
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遅延萌出: 永久歯が正常な時期に萌出しない場合。特に上顎の犬歯で遅延が発生しやすく、歯列不正や隣接する歯への影響が懸念されます。
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重複萌出: 永久歯が乳歯の下からではなく、横や後方から萌出すること。結果として乳歯が残存したまま永久歯が出てくるため、二重歯列が形成されます。
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埋伏歯: 永久歯が正常に萌出せず、顎骨や歯肉内に留まる状態。埋伏歯が他の歯や神経に影響を与えることもあります。
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3. 異常な生え変わりの原因
異常な生え変わりの原因は多岐にわたり、遺伝的要因、栄養不良、外傷、早期の虫歯、そして顎骨の発育不全などが考えられます。また、永久歯の胚が形成されない「無歯症」も原因となることがあります。これらの要因は個別または複合的に作用し、異常な生え変わりを引き起こします。
4. 対処方法
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早期診断と監視: 異常な生え変わりを早期に発見するため、定期的な歯科検診が重要です。特に永久歯の萌出が遅れている場合や、埋伏歯が疑われる場合は、X線検査が推奨されます。
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矯正治療: 異常な生え変わりによって歯列不正が生じた場合、矯正治療が必要となることがあります。早期に矯正治療を開始することで、顎骨の成長に合わせて歯の位置を修正し、正常な咬合を確保します。
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抜歯: 埋伏歯や重複萌出が確認された場合、影響を及ぼす乳歯や埋伏歯の抜歯が考慮されることがあります。これにより、他の歯への悪影響を最小限に抑えることができます。
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5. 異常な生え変わりがもたらす長期的な影響
未治療の異常な生え変わりは、将来的に重大な問題を引き起こす可能性があります。歯列不正が固定化され、咬合のずれや顎関節症のリスクが増加するほか、審美的な問題も生じることがあります。したがって、異常な生え変わりが認められた場合は、専門家の指導のもとで適切な対処が不可欠です。
結論は
異常な生え変わりパターンは、早期に発見し、適切に対処することで、子供の歯と顎の健康を保つための重要な要素です。これにより、将来的な歯列不正や顎関節症のリスクを軽減し、子供の笑顔を守ることができます。小児歯科医と密接に連携し、最善の治療を提供することが求められます。
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監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広
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