顎関節症の原因と症状完全ガイド|イナグマ歯科が専門的な治療と予防策を解説
名古屋 天白区の歯医者・歯科・口腔外科・顎関節症のイナグマ歯科です。
監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広
目次
3-2. 顎関節症
顎関節症は、顎関節や周辺の筋肉に影響を及ぼす障害で、日常生活に支障をきたすことがあります。この状態は多くの人に見られるため、早期に理解し対処することが重要です。ここでは顎関節症の原因と症状について詳しく解説します。
3-2-1. 顎関節症の原因と症状
顎関節症(顎関節機能障害)は、顎関節(下顎と側頭骨が接続する部分)やその周辺の筋肉に痛みや不快感を引き起こす症状群を指します。顎関節症の原因と症状を理解することで、適切な治療や予防策を講じることができます。
1. 顎関節症の原因
顎関節症の原因は多岐にわたります。以下に代表的な原因を紹介します。
1.1. ストレス
ストレスは顎関節症の主要な原因の一つです。精神的な緊張が顎の筋肉に過度の負担をかけることで、顎関節に痛みや違和感が生じることがあります。ストレスが続くと、顎を無意識に食いしばったり、歯ぎしりをすることが増え、それが顎関節に悪影響を及ぼします。
1.2. 顎の不適切な使い方
顎を過剰に使用することや、顎に過度の負担をかける行動は顎関節症の原因となります。例えば、ガムを長時間噛んだり、硬い食べ物を頻繁に食べたりすることは顎関節にストレスを与える原因となります。
1.3. 顎の怪我や外傷
顎部への外的な衝撃や外傷も顎関節症を引き起こすことがあります。スポーツや事故によって顎に直接的な衝撃を受けると、顎関節に損傷を与えることがあります。
1.4. 咬合不良(かみ合わせの問題)
咬合不良、つまり歯のかみ合わせの問題も顎関節症を引き起こすことがあります。歯並びが悪かったり、歯が不均等に摩耗していたりする場合、顎関節に不均衡な負担がかかります。
1.5. 歯ぎしりと食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、顎関節に対して直接的な影響を及ぼす習慣です。これらの習慣は、顎の筋肉や関節に過剰な圧力をかけ、痛みや不快感を引き起こす可能性があります。
1.6. 筋肉の緊張
顎の周りの筋肉(咬筋など)の緊張も顎関節症を引き起こす要因です。筋肉の緊張は、日常生活での姿勢やストレス、または他の疾患に関連していることがあります。
1.7. 一部の疾患
関節リウマチや線維筋痛症などの疾患も顎関節に影響を与え、顎関節症の症状を引き起こすことがあります。
2. 顎関節症の症状
顎関節症の症状は多様で、患者によって異なる場合があります。以下に代表的な症状を紹介します。
2.1. 顎の痛み
顎関節症の最も一般的な症状の一つが顎の痛みです。痛みは顎の関節部分、顎の周りの筋肉、さらには耳の周囲に広がることがあります。痛みの強さはさまざまで、軽い違和感から激しい痛みまで様々です。
2.2. 顎のこわばり
顎関節症では顎がこわばることがあります。特に朝起きたときや、長時間顎を動かさなかった後にこわばりを感じることが多いです。このこわばりは、顎の動きに制限をもたらすことがあります。
2.3. 顎の音
顎関節症が進行すると、顎を開閉する際に「カクカク」「ポキポキ」といった音が聞こえることがあります。この音は顎関節内の軟骨や骨の摩擦によって生じることがあります。
2.4. 嚥下困難
顎関節症が悪化すると、食べ物を飲み込む際に痛みや違和感を感じることがあります。これが嚥下困難を引き起こし、食事が困難になることがあります。
2.5. 頭痛
顎関節症の影響で、頭痛が発生することもあります。顎の筋肉の緊張が首や肩の筋肉にも影響を与え、結果として頭痛を引き起こすことがあります。
2.6. 顔の痛み
顎関節の痛みが顔全体に広がることもあります。顔の筋肉が緊張すると、顔全体が痛むことがあります。
2.7. 歯の痛み
顎関節症による筋肉の緊張や圧力が、歯に痛みを引き起こすことがあります。この痛みは歯そのものにではなく、顎関節からの放散痛であることが多いです。
2.8. 耳鳴り
顎関節症が耳の周りに影響を与えると、耳鳴りを感じることがあります。これは顎関節と耳の解剖学的な関連性によるものです。
3. 顎関節症の診断と治療方法
顎関節症の診断は、症状や病歴に基づいて行われます。診断には、口腔内の検査、顎の動きの確認、場合によってはレントゲンやMRIなどの画像診断が含まれます。治療方法には以下のようなものがあります。
3.1. 生活習慣の改善
ストレス管理や顎の使い方に注意を払い、日常生活での顎への負担を減らすことが重要です。ストレスを軽減するためのリラクゼーション技法や、顎を過剰に使用しないようにすることが推奨されます。
3.2. ストレッチやマッサージ
顎の筋肉の緊張を和らげるために、ストレッチやマッサージが効果的です。専門の理学療法士やカイロプラクターによる治療も有効です。
3.3. 装具の使用
顎の位置を安定させるために、ナイトガード(歯ぎしり防止用の装具)を使用することがあります。これにより、歯ぎしりや食いしばりによる負担を軽減することができます。
3.4. 医薬品
痛みや炎症を軽減するために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの医薬品が使用されることがあります。これにより、痛みや不快感を管理することができます。
3.5. 歯科治療
咬合不良が顎関節症の原因である場合、歯科治療や矯正治療が必要になることがあります。歯科医師による適切な治療が、顎関節の負担を軽減する助けになります。
3.6. 外科的治療
重度の顎関節症では、外科的な治療が必要になることがあります。手術は最終手段であり、他の治療法が効果がない場合に考慮されます。
4. まとめ
顎関節症は、顎の関節や筋肉に痛みや不快感を引き起こす状態で、多くの原因があります。ストレスや顎の使い方、咬合不良などが主な原因となり、さまざまな症状が現れます。顎関節症の診断と治療は、早期の対処が重要です。生活習慣の改善や、適切な治療法を講じることで、症状を軽減し、快適な生活を取り戻すことができます。顎関節症に関する疑問や不安がある場合は、専門の歯科医師に相談することをお勧めします。
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監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広
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