セラミックの歯の値段はどれくらい?高額な理由と選択される理由も

1. セラミックの歯の値段
1-1. オールセラミック
1-2. ハイブリッドセラミック
1-3. ジルコニア
1-4. e-max
1-5. メタルボンド
2. セラミックの歯が高額な理由
2-1. 高品質な素材の使用
2-2. 保険外の治療方法である
2-3. 時間と手間のかかる工程
3. 高額でもセラミックの歯が選択される理由
3-1. 透明感あふれるナチュラルな美しさの実現
3-2. 美しさを長期間維持できる
3-3. 虫歯の再発リスクを低減できる
3-4. お手入れの容易さ
3-5. 金属アレルギーのリスクがない
4. セラミックの歯を長く使い続けるためには
4-1. 正しいブラッシング方法でケアする
4-2. デンタルフロスと歯間ブラシで隙間ケア
4-3. 定期メンテナンスで歯の状態をチェック
4-4. 歯ぎしりや食いしばりへの対策を実施
5. まとめ
こんにちは。名古屋市天白区にある歯医者「イナグマ歯科」です。
「セラミック歯の値段はどれくらいなの?」「セラミック歯の費用が高いのには理由があるのかな?」と疑問を持っている患者さまもいるでしょう。セラミックの歯は、自然な見た目と耐久性で多くの方に支持されています。
この記事では、セラミック素材ごとの価格や特徴、高額ながら選ばれる魅力、セラミック歯をできるだけ長く使うためのポイントを分かりやすく解説します。セラミックの治療を検討している患者さまは、ぜひ最後までご覧ください。
1. セラミックの歯の値段

セラミック歯の治療費は、選ばれる素材や施術内容、さらには歯科クリニックの料金体系によって大きく変動します。治療開始前に、患者さまが通院予定の歯科クリニックへ事前に費用の詳細や見積もりを確認しましょう。
それぞれのセラミック歯にかかる費用の目安は、以下のとおりです。
1-1. オールセラミック
オールセラミックは、天然歯に近い透明感や自然な輝きを持つ素材です。金属を一切使用していないため、金属アレルギーのある患者さまも安心して施術を受けられます。強い衝撃が加わると割れるリスクがあるため、耐久性に関しては慎重な判断が必要です。治療費の目安は10万円から20万円程度です。
1-2. ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジン(プラスチック)を組み合わせた素材で、費用を抑えつつ治療が可能な点が特徴です。審美性はオールセラミックやe-maxに比べると劣るものの、耐久性に問題はなく多くの患者さまから支持されています。ただし、歯ぎしりや食いしばりが強い場合には摩耗が早まる可能性があるほか、歯垢が付着しやすい点も留意すべきポイントです。費用の目安は、5万円から15万円です。
1-3. ジルコニア
ジルコニアは、硬さと耐久性を誇る素材で、特に強い咀嚼力がかかる奥歯や、歯ぎしり・食いしばりのある患者さまに使用されています。非常に頑丈である一方で、天然歯の美しさを求める場合には、オールセラミックやe-maxに比べて審美性が劣る点に注意しましょう。治療費はおおむね10万円から20万円となります。
1-4. e-max
e-maxは、高強度ガラスセラミックを用いた素材で、耐久性とともに天然歯に近い審美性を実現できます。オールセラミックよりも費用を抑えることができ、見た目の美しさと費用のバランスを重視する患者さまに選ばれています。また、汚れが付きにくく、定期的なブラッシングで長期間美しさを維持できるのも魅力です。費用の目安は6万円から8万円前後です。
1-5. メタルボンド
メタルボンドは、表面をセラミックで覆いながら、内部に金属を使用することで非常に高い耐久性を実現している素材です。金属部分があるため、強い咀嚼力にも対応できる点が魅力ですが、長期間の使用で金属が微量に溶け出し歯ぐきの変色が起こる可能性があります。また、金属アレルギーの患者さまには適さないため、治療前にしっかりとした検査が必要です。費用は8万円から15万円程度で、耐久性を重視する方に選ばれています。
2. セラミックの歯が高額な理由

セラミック歯の費用が高くなるのは、いくつかの要因が関係しています。
2-1. 高品質な素材の使用
セラミック自体は非常に高品質な素材であり、元々の原料費が高いため、治療に用いる際のコストも上昇します。さらにセラミックには複数の種類があり、特に優れた美しさや耐久性を持つタイプはより高価です。型取りに必要な材料や接着剤も高品質で保険が適用されないため、通常の治療よりも費用がかさむ原因となります。これらの点が、治療全体の価格を押し上げる一因です。
2-2. 保険外の治療方法である
セラミックの歯は、保険適用外の自費治療に分類されます。保険治療であれば自己負担は1〜3割に抑えられる一方で、自費治療の場合は全額負担となるため治療費が大幅に高くなるのです。2-3. 時間と手間のかかる工程
セラミック歯は、天然歯に近い自然な見た目を実現するために、個々の患者さまに合わせて作製されます。周囲の歯に合わせて色調やグラデーションを細かく調整するため、非常に手間と時間がかかります。歯科技工士の高い技術と豊富な経験が求められるため、その技術料が治療費に反映され、結果として価格が上昇するのです。
3. 高額でもセラミックの歯が選択される理由

なぜ高価なセラミック歯が支持されるのか、その理由と詳しい解説は以下のとおりです。
3-1. 透明感あふれるナチュラルな美しさの実現
セラミック歯は、天然の歯のような透明感と柔らかな光沢を持ち、非常に自然な仕上がりが得られます。色調も細かく調整可能なため、周囲の歯と見た目が調和し、違和感なく統一感のある口元が完成します。3-2. 美しさを長期間維持できる
セラミックは、経年変化による変色や形状の劣化が起こりにくい高品質な素材です。金属製の詰め物や被せ物は、唾液や温冷刺激の影響で変形するリスクがありますが、セラミックは治療時のデザインを長期間安定して保持することが可能です。治療後も美しい仕上がりと機能性を維持できるため、患者さまにとって安心して選べる治療法となっています。
3-3. 虫歯の再発リスクを低減できる
銀歯は、経年劣化によって天然歯との接合部分に隙間ができ、そこから細菌が侵入し虫歯が再発する危険性が懸念されます。セラミック歯は変形しにくく、天然歯としっかり接着するため、細菌の侵入を防げて虫歯の再発リスクを低減できます。3-4. お手入れの容易さ
セラミック歯の表面は非常に滑らかで、汚れや着色が付きにくい特性を持っています。日々のブラッシングや定期的なクリーニングによって、常に明るく清潔な口元を維持できるのが大きな魅力です。ただし、ケアを怠ると徐々に汚れが付着する可能性もあるため、正しいお手入れと定期検診を心がけることが、健康な状態を保つために重要です。
3-5. 金属アレルギーのリスクがない
金属を使用した修復物は、長期間使用する中で金属成分が溶出し、金属アレルギーを引き起こす恐れがあります。銀歯の場合、歯ぐきに炎症が起きたり口内でトラブルが生じたりすることもあるでしょう。しかし、セラミック歯は陶器素材のみで作られているため、金属アレルギーの心配がありません。内側に金属を使用しているメタルボンドの場合は注意しましょう。金属アレルギーの懸念がある患者さまは、金属を含まない他のセラミック素材を選択してください。
4. セラミックの歯を長く使い続けるためには

様々なポイントを意識することで、セラミック歯を長く使用できるようになります。セラミック歯を長く使うためのポイントは、以下のとおりです。
4-1. 正しいブラッシング方法でケアする
毎日のブラッシングは、セラミック歯の長期使用にとって基本中の基本となります。柔らかいブラシを用いて、力加減に注意しながらセラミックと歯ぐきの境界部分や歯と歯の間など汚れが溜まりやすい箇所を丁寧に清掃することが重要です。正しいブラッシング法を習得すると、表面に傷がつくリスクを抑え清潔な状態を保つことができます。結果的に、セラミック歯の寿命を大幅に延ばすことにつながります。
4-2. デンタルフロスと歯間ブラシで隙間ケア
ブラッシングだけでは十分に除去しきれない歯間の汚れやプラークを効果的に取り除くため、デンタルフロスや歯間ブラシの活用が求められます。これらの専用ツールを使うことで、歯と歯の間にたまった食べかすや細菌をしっかり排除できます。日常のケアに取り入れると、セラミック歯を含む口内の健康状態を長期にわたって守れます。
4-3. 定期メンテナンスで歯の状態をチェック
セラミック歯の状態を常に最良に保つためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。歯科クリニックで3〜6ヶ月ごとに行う検診やクリーニングは、虫歯や歯周病の早期発見につながります。家庭でのケアでは落としきれない頑固な汚れを除去する役割も果たします。4-4. 歯ぎしりや食いしばりへの対策を実施
眠っているときの歯ぎしりや食いしばりは、セラミック歯に過度の負担をかけ、割れやひび割れを引き起こす大きな要因です。こうした習慣がある場合、歯科クリニックで作製されるナイトガードの装着が求められます。ナイトガードを使用すると、眠っているときに発生する強い力が歯に直接伝わらないよう保護され、セラミック歯の破損リスクを軽減できます。
5. まとめ

セラミック歯はオールセラミック、ハイブリッド、ジルコニア、e-max、メタルボンドなどの素材があります。費用は素材ごとに異なり、おおむね5~20万円程度です。
長く美しい状態を保つためには、柔らかいブラシでの丁寧なブラッシング、デンタルフロスや歯間ブラシによる隙間の清掃が欠かせません。定期的なプロのメンテナンスや、歯ぎしり対策なども実施しましょう。
セラミックの歯を検討されている方は、名古屋市天白区にある歯医者「イナグマ歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、審美歯科治療、セラミック治療に特に注力しながら、虫歯・歯周病治療、顎関節症治療、口腔がん検診など、さまざまな診療を行っています。
ホームページはこちら、ネット予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。
岡山大学 歯学博士
厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医
稲熊尚広
厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医
稲熊尚広
2025年04月10日 12:00