HOME ≫ 小帯切除 ≫
小帯切除(上唇小帯・舌小帯・頬小帯)
名古屋市天白区にある歯医者 イナグマ歯科は、歯科口腔外科治療に対応した歯医者です。
1. 小帯とは?
1-1. 上唇小帯・舌小帯・頬小帯のそれぞれの役割
口腔内には「小帯」と呼ばれる薄いスジ状の組織が存在します。上唇と歯ぐきをつなぐ「上唇小帯」、舌の裏側と下あごをつなぐ「舌小帯」、頬と歯ぐきをつなぐ「頬小帯」の3つが代表的です。これらの小帯は、口の動きを支えたり、舌や唇の動きを安定させたりする役割を担っています。
1-2. 小帯が原因となるお口のトラブル
小帯が短すぎたり位置が異常だったりすると、授乳や発音、歯並び、虫歯リスクなどのトラブルを引き起こすことがあります。特に赤ちゃんや小さな子どもの場合、注意が必要です。
2. 小帯異常の見つけ方
2-1. 赤ちゃん・子どもによく見られる症状
-
授乳がうまくできない(舌小帯の異常)
-
発音が不明瞭(舌小帯の短縮)
-
上の前歯にすき間ができる(上唇小帯の異常)
-
頬の内側が頻繁に傷つく(頬小帯の位置異常)
2-2. 歯並びや発音への影響
特に「上唇小帯の異常」は、前歯に隙間(正中離開)を作る原因となり、「舌小帯の短縮」はサ行・ラ行の発音に影響します。
2-3. 自宅でできるチェック方法
舌を前に出せるか、上唇がしっかりめくれるかを観察すると、小帯異常の目安となります。ただし、確定診断は歯科医院で行います。
3. 小帯切除とは?
3-1. 小帯切除手術の概要
小帯切除は、短い・太い・位置異常のある小帯を切開し、機能や見た目を改善する小手術です。局所麻酔を用いて、約10〜30分程度で終了します。
3-2. レーザーとメスの違い
近年は「レーザー切除」が主流で、出血が少なく術後の痛みも軽減できます。従来のメス切開も有効ですが、術後の出血・腫れがやや多めです。
3-3. 小帯切除は何歳からできる?
赤ちゃん期から実施可能ですが、発音や歯並びへの影響が明確になる2〜6歳頃に行われるケースが多いです。
4. 小帯切除が必要となるケース
4-1. 上唇小帯異常とすきっ歯
前歯の間に太く強い上唇小帯が入り込むと「すきっ歯(正中離開)」になります。小帯切除で、自然な歯の移動が期待できます。
4-2. 舌小帯短縮症と発音・授乳トラブル
舌小帯が短いと舌の動きが制限され、授乳困難やサ行・ラ行の発音障害につながります。切除で改善する場合が多いです。
4-3. 頬小帯異常と虫歯・歯肉炎リスク
頬小帯の位置異常は、食べ物が引っかかりやすくなり虫歯リスクを高めたり、歯肉炎の原因となります。
5. 小帯切除手術の流れ
5-1. 手術前の診断と説明
歯科医が口腔内を診察し、小帯の状態を評価します。保護者への丁寧な説明の後、同意を得て手術に進みます。
5-2. 実際の施術方法と所要時間
局所麻酔を行い、小帯の異常部位を切除します。レーザーを使用することで出血が少なく、短時間で終了します。
5-3. 術後の注意点とケア方法
術後数日は腫れや違和感が出ますが、処方薬や食事指導で対応できます。特に舌小帯の場合は、癒着防止のためストレッチが指導されます。
6. 小帯切除のメリット・デメリット
6-1. メリット
-
発音が改善する
-
すきっ歯の予防や改善
-
虫歯や歯肉炎のリスク軽減
-
授乳がスムーズになる(赤ちゃん)
6-2. デメリット
-
出血や腫れなどの術後の不快感
-
癒着防止のため術後ケアが必要
-
小帯は個人差があり不要な場合もある
6-3. 切除すべきか迷った時の判断基準
発音障害・すきっ歯・授乳困難など機能障害があれば、早期の切除が推奨されます。不安な場合は小児歯科や口腔外科で相談しましょう。
7. 小帯切除後のアフターケアと再発防止
7-1. 術後の痛みと対処法
数日は軟らかい食事を心がけ、鎮痛薬の使用で痛みをコントロールできます。
7-2. 食事や歯磨きのポイント
傷口を避けて優しくブラッシング。香辛料や刺激物は控えましょう。
7-3. 再癒着防止のストレッチ方法
舌小帯切除後は舌を上下左右に動かすストレッチを行い、再癒着を防ぎます。保護者のサポートが重要です。
8. 小帯切除に関するよくある質問(Q&A)
8-1. 小帯は自然に伸びる?切らなくても大丈夫?
自然に改善するケースもありますが、機能障害がある場合は早めの切除が望ましいです。
8-2. 大人でも小帯切除はできる?
はい、大人でも施術は可能です。発音障害や口腔トラブルのある方は相談しましょう。
8-3. 費用は保険適用?自費?
小帯切除は基本的に保険適用です。施設によってはレーザー使用時に追加費用がかかることもあります。
8-4. 小帯切除後の見た目はどうなる?
切除後は小帯が短くなりますが、傷口は数週間で治癒し目立たなくなります。
9. まとめ
小帯異常は歯並びや発音、授乳などお子さんの成長に大きく影響します。気になる症状があれば、早めに歯科医院へ相談し、専門的な診断を受けましょう。早期対応で、お口の健康と発育を守ることができます。
口腔外科・口腔がんのことなら、名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科・親知らずの抜歯のイナグマ歯科までご相談ください。
監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広
イナグマ歯科の予約 →詳細はこちら