名古屋市天白区の小児歯科医が解説!子どもの指しゃぶりはなぜするの?5歳以降も続く場合の対処法

こんにちは、名古屋市天白区の小児歯科・矯正歯科・歯医者・歯科のイナグマ歯科です。
名古屋市天白区の小児歯科医が解説!子どもの指しゃぶりはなぜするの?5歳以降も続く場合の対処法
「うちの子、指しゃぶりがやめられないみたいで…このままで大丈夫?」
名古屋市天白区にお住まいの保護者の方々から、このようなご相談をいただくことがよくあります。子どもの成長過程で誰もが一度は目にする指しゃぶりですが、いつまで続けさせていいのか、やめさせるべきなのか、迷ってしまいますよね。
結論からお伝えすると、指しゃぶりは赤ちゃんの成長にとって非常に大切な行動であり、無理やりやめさせる必要はありません。しかし、5歳以降も続く場合は注意が必要です。
この記事では、名古屋市天白区で小児歯科を専門とする当院が、子どもの指しゃぶりをする理由から、メリット・デメリット、そしてやめさせるための具体的な方法まで詳しく解説します。
赤ちゃんがお腹の中にいるときから指しゃぶりをする理由
赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいるときから指しゃぶりをしています。これは、生まれた後におっぱいを吸うための練習だと言われています。私たちも、エコー検査で赤ちゃんが指をしゃぶっている姿を見て、その可愛らしい姿に感動することがあります。
生まれた後、特に新生児期から1歳頃までの指しゃぶりには、以下のような理由が隠されています。
1. 吸てつ反射(きゅうてつはんしゃ)
吸てつ反射とは、口に触れたものに自然と吸い付く原始的な反射運動のことです。赤ちゃんがおっぱいを吸って栄養を摂るために不可欠な行動であり、生命維持に欠かせません。自分の指が口に触れると、この反射によって指をしゃぶり、安心感を得たり、満足感を感じたりします。
2. 発達段階における学習・遊び
赤ちゃんは、生後2~3ヶ月頃になると自分の手を意識するようになります。手をじっと見つめたり、口に持っていったりすることで、自分の手や指の形、感触、味を確かめます。これは五感の発達に欠かせない学習行動なのです。指は赤ちゃんにとって、初めての、そして最高のおもちゃなのです。
3. 精神的な安定を求める行動
赤ちゃんにとって、おっぱいを吸う行為は安心感に繋がります。指しゃぶりも同様に、おっぱいを吸う感覚と似ているため、精神安定剤のような役割を果たします。眠たいとき、退屈なとき、不安を感じているときなど、指しゃぶりをすることで心を落ち着かせようとします。
指しゃぶりは愛情不足の証?専門家がズバリ解説!
「指しゃぶりは愛情不足のサインだと聞いたけど、本当?」
このように不安に思われる保護者の方もいらっしゃいますが、ご安心ください。指しゃぶりと愛情不足は直接的な関係はありません。むしろ、指しゃぶりは子どもの成長に不可欠な自然な行動であり、五感の発達を促す大切なステップです。
ただし、1歳以降も頻繁に指しゃぶりをする場合は、退屈、眠気、不安感といった感情が背景にあることが多いです。この場合も、愛情不足が原因ではなく、単に子どもの気持ちが不安定になっているサインと捉え、しっかりと向き合ってあげることが重要です。
指しゃぶりのメリット・デメリットを理解しよう
指しゃぶりは成長にとって大切な行動ですが、良い面ばかりではありません。年齢が上がるにつれて注意すべきデメリットも存在します。メリット・デメリットの両方を理解することで、子どもの指しゃぶりと適切に向き合うことができます。
指しゃぶりのメリット
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成長を促す: 指しゃぶりを通して、赤ちゃんは自分の体の機能や感覚を学習します。これは脳の発達にも繋がります。
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精神安定剤: 不安や緊張を感じたときに心を落ち着かせるためのセルフケアとして機能します。
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遊びに繋がる: 指しゃぶりは、赤ちゃんにとって最初の遊びであり、探究心や好奇心を育みます。
指しゃぶりのデメリット
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歯並びへの影響: 5歳以降も頻繁に指しゃぶりを続けると、前歯が前に突き出たり(開咬)、上下の歯がうまく噛み合わなくなる不正咬合を引き起こす可能性があります。
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言語発達の妨げ: 指を常に口に入れていると、言葉を発するための口周りの筋肉や舌の動きが制限され、発音の形成に影響を与える可能性があります。
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衛生面での問題: 子どもは様々なものを触るため、指にはたくさんの雑菌が付着しています。汚れた指を口に入れることで、病気の感染リスクを高める可能性があります。
名古屋市天白区の当院では、指しゃぶりによる歯並びや顎の発達に関するご相談を多くお受けしています。早期にご相談いただくことで、適切なアドバイスやケアを行うことが可能です。
5歳までに自然と卒業!いつまでに治したらいいの?
お子さまの指しゃぶりがいつまで続くのか、心配になりますよね。一般的に、指しゃぶりは3〜4歳頃までに自然と落ち着くことがほとんどです。この時期になると、遊びや社会との関わりが増え、指しゃぶりをする機会が減少するためです。
5歳以降も頻繁に指しゃぶりが続く場合は、注意が必要です。この時期の指しゃぶりは、癖になっているだけでなく、何らかの不安やストレスが原因となっている可能性も考えられます。また、歯並びや顎の発育に悪影響を及ぼすリスクが高まるため、適切な対応が必要です。
【年齢別】指しゃぶりをやめさせる効果的な方法
お子さまの指しゃぶりをやめさせるためには、年齢や指しゃぶりをする原因に合わせたアプローチが大切です。
1. 乳幼児期(〜3歳頃)
この時期は無理にやめさせる必要はありません。もし気になる場合は、次の方法を試してみてください。
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スキンシップを増やす: 抱きしめたり、手を握ったりすることで、安心感を与え、指しゃぶりをする必要性を減らします。
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一緒に遊ぶ時間を作る: 手を使った遊び(手遊び歌など)や、外遊びで体を動かすことで、指しゃぶりをする暇を与えません。
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絵本や歌で気を紛らわせる: 寝る前に絵本を読んであげることで、安心感を与え、眠気を誘いながら指しゃぶりから気をそらします。
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原因を見つける: 指しゃぶりをするタイミングを観察してみましょう。「眠たいとき」「退屈なとき」「不安そうなとき」など、原因が分かれば、より適切な対応ができます。
2. 4歳以降
この時期の指しゃぶりは、すでに習慣化していることが多いため、本人の「やめたい」という気持ちを尊重することが成功の鍵となります。
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子どもと話し合う: なぜやめたいのか、どうすればやめられるのかを一緒に考えましょう。「歯並びが悪くなると、大好きなお肉が噛みにくくなるかもしれないよ」など、子どもが理解しやすい言葉で伝えることが大切です。
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カレンダーを活用する: 指しゃぶりをしなかった日にシールを貼るなど、頑張りを可視化し、達成感を味わわせることでモチベーションを維持させます。
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ご褒美を設定する: 「1週間頑張ったら、好きな場所に遊びに行こうね」など、目標達成のご褒美を用意するのも効果的です。
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精神的なケア: 幼稚園や保育園、新しい習い事など、環境の変化によるストレスが原因の場合は、しっかりと話を聞いてあげる時間を作りましょう。
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専門家への相談: どうしてもやめられない場合は、名古屋市天白区にある当院のような小児歯科に相談してください。歯並びや指しゃぶりの状態を診察し、適切なアドバイスや治療法を提案いたします。
指しゃぶり防止グッズは使用しても大丈夫?
指しゃぶり防止グッズとして、苦みのあるマニキュアや指キャップなどがありますが、使用には注意が必要です。
メリット: 物理的に指しゃぶりを防ぐ効果が期待できます。指にタコができている場合、その刺激を和らげることもできます。 デメリット: 物理的に指しゃぶりを禁止することで、子どものストレスや不安が増大し、かえって精神的に不安定になる可能性があります。また、マニキュアを口に入れることで、アレルギー反応や誤飲の心配もあります。
これらのグッズは、最後の手段と捉え、まずは親子で向き合い、精神的なケアを優先することが重要です。
【まとめ】名古屋市天白区の小児歯科が伝えたいこと
子どもの指しゃぶりは、多くの保護者が悩む問題です。しかし、指しゃぶりは子どもの成長に欠かせない大切な行動であり、過度な心配は不要です。
大切なのは、お子さまの年齢や状況を理解し、適切なタイミングで寄り添ってあげることです。そして、5歳以降も続く場合は、歯並びや顎の発育に影響する可能性があるため、一人で悩まずに専門家である私たち小児歯科医にご相談ください。
名古屋市天白区にある当院は、お子さまの成長を歯の健康からサポートします。指しゃぶりに関するお悩みはもちろん、お子さまの歯の健康について気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。私たちと一緒に、お子さまの健やかな成長を見守っていきましょう。
【当院情報】 当院は、名古屋市天白区にお住まいの皆さまに寄り添い、お子さまが安心して通える小児歯科を目指しています。お子さま一人ひとりの成長に合わせた丁寧な診察と、分かりやすい説明を心がけています。まずはお電話、または当院のウェブサイトからご予約ください。
【ご予約・お問い合わせ】 イナグマ歯科 〒468-0056 愛知県名古屋市天白区島田1丁目1114番地 電話番号:052-806-1181
監修:岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広