歯石取りの適切な頻度は?自分で取るのは絶対NG!歯周病予防の基本を徹底解説

歯石取りは1回で終わらない?自分で取るリスクと安全な除去方法を徹底解説【天白区のイナグマ歯科】
「歯石取りって何回も通わないとダメなの?」「自宅で自分で取れないの?」そうお考えではありませんか?
名古屋市天白区のイナグマ歯科にも、多くの患者様から「歯石取りが1回で終わらないのはなぜ?」というご質問をよくいただきます。この記事では、歯石がなぜできるのかというメカニズムから、歯医者での専門的な除去方法、そして自宅でのケア方法とそれに伴うリスクまで、科学的根拠に基づいて詳しく解説します。
この記事を読めば、歯石に関するすべての疑問が解消され、いつまでも健康な歯を保つための正しい知識と具体的な行動方法を身につけることができます。
歯石とは?発生メカニズムと種類
歯石とは、毎日の歯磨きで取りきれなかった**歯垢(プラーク)**が、唾液中のミネラル成分と結合して硬くなったものです。歯垢が形成されてから約2日で石灰化が始まり、約2週間で硬い歯石となります。
一度歯石になると、歯ブラシでは除去できません。放置すると、表面に付着した細菌が歯茎の炎症を引き起こし、やがて歯周病の原因となります。
歯石には、主に以下の2種類があります。
種類 | 特徴 | 色 | 付着部位 |
歯肉縁上歯石 | 歯茎よりも上の部分に見える歯石。比較的やわらかく、除去しやすい。 | 黄白色〜茶褐色 | 歯の表面、歯と歯の間 |
歯肉縁下歯石 | 歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)内にできる歯石。血液成分と結合するため非常に硬く、除去が困難。 | 黒褐色〜暗緑色 | 歯周ポケット内 |
特に、歯肉縁下歯石は歯周病の進行と密接に関わっており、全身の健康にも悪影響を及ぼすリスクがあります。
歯石除去は1回で終わる?適切な頻度と目安
「歯石取りは1回で終わらせたい」と思う方も多いでしょう。しかし、結論から言うと、歯石の量や状態によっては複数回の来院が必要となるケースが一般的です。
複数回かかる主な理由
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歯石の量と付着部位: 少量で歯茎の上にある歯石(歯肉縁上歯石)は1回で除去できる可能性が高いです。しかし、長期間にわたって蓄積された大量の歯石や、歯周ポケットの奥深くにある歯石(歯肉縁下歯石)は、1回ですべてを取り切るのが難しいため、複数回に分けて丁寧に除去する必要があります。
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歯茎の状態: 歯周病が進行している場合、歯茎は炎症を起こして腫れており、出血しやすい状態です。無理に一度で広範囲の歯石を除去しようとすると、痛みや出血がひどくなる可能性があります。そのため、歯茎の状態を見ながら、数回に分けて処置を行います。
適切な歯石除去の頻度
個人の口腔内の状態によって異なりますが、一般的には3〜6ヶ月に1回の定期的なクリーニングが推奨されています。これは、歯石が本格的に形成されるまでの期間を目安としています。天白区のイナグマ歯科では、歯科医師や歯科衛生士が、一人ひとりの状態に合わせて最適な頻度をご提案しますので、自己判断せずにご相談ください。
自宅での歯石除去方法とそのリスク
「自分で歯石を除去できないか?」と考える方もいるかもしれませんが、自宅での歯石除去は推奨できません。多くのリスクが伴うため、絶対に避けるべきです。
自宅での歯石除去に潜む3つのリスク
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歯や歯茎を傷つけるリスク: 市販の器具(スケーラーなど)を自己流で使用すると、デリケートな歯茎を傷つけ、出血や炎症を引き起こす可能性があります。さらに、歯周ポケットを深くし、かえって歯周病を悪化させる原因にもなりかねません。
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エナメル質を削るリスク: 誤った方法で器具を使うと、歯の表面にあるエナメル質を削ってしまう可能性があります。エナメル質は一度削られると再生しないため、知覚過敏や虫歯のリスクを高めてしまいます。
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不完全な除去による悪化: 歯石は非常に硬く、自宅で完全に除去することは不可能です。一部が残ってしまうと、その残った歯石を核として再び歯垢が付着し、さらに歯石が形成されるという悪循環に陥ります。
【自宅ケアは予防に徹する】
自宅でのケアは、歯石になる前の歯垢(プラーク)の除去に徹することが最も重要です。
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正しい歯磨き: 歯ブラシを45度の角度で歯と歯茎の境目に当て、小刻みに動かす「バス法」などが効果的です。
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デンタルフロス・歯間ブラシ: 歯ブラシでは届きにくい歯と歯の間は、デンタルフロスや歯間ブラシで丁寧に清掃しましょう。
天白区イナグマ歯科での安全で確実な歯石除去
当院では、専門的な知識と技術、そして専用の機器を用いて、歯や歯茎を傷つけることなく安全に歯石除去を行います。
イナグマ歯科のメインテナンス方法
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超音波スケーリング: 超音波の振動で歯石を効率的に粉砕し、除去します。痛みも少なく、短時間で広範囲の歯石を取り除くことが可能です。
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スケーリング: 手動のスケーラーを使い、歯周ポケット内の深い部分や、細かな歯石を丁寧に除去します。
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PMTC(専門的機械的歯面清掃): 歯石除去後、専用の器具とペーストで歯の表面を徹底的に磨き上げます。これにより、歯垢や着色汚れ(ヤニ、茶渋など)も除去し、歯の再石灰化を防ぎます。
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フッ素塗布: 仕上げに高濃度のフッ素を塗布し、虫歯になりにくい強い歯にします。
これらの専門的なクリーニングを定期的に受けることが、虫歯や歯周病を予防し、健康な歯を長く維持するための最も確実な方法です。
まとめ:歯石除去の疑問を解消し、健康な歯を保ちましょう
歯石は一度できると、自宅でのケアでは除去できません。無理に自分で取ろうとすると、歯や歯茎を傷つけ、かえって状態を悪化させてしまうリスクがあります。
安全かつ確実に歯石を取り除き、健康なお口を維持するためには、3〜6ヶ月に一度の定期検診と、歯科医院での専門的なクリーニングが不可欠です。
歯石取りに関する疑問や不安がある方は、ぜひ一度、お気軽に天白区のイナグマ歯科までご相談ください。皆様のお口の健康をサポートできるよう、誠心誠意お手伝いいたします。
【当院へのご予約はこちらから】 →イナグマ歯科の予約ページへ
【院長紹介】 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広