名古屋市天白区の歯医者・歯科・セラミックならイナグマ歯科

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虫歯治療、歯周病、顎関節症治療、口腔がん検診も行う歯医者です。
 

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歯茎が黒くなる?セラミック治療後に起こるトラブルの原因と対処法

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目次

1. セラミック治療とは
2. セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因
2-1. 金属の露出や透け
2-2. 歯茎の退縮による歯根の露出
2-3. 金属イオンの溶け出し
2-4. 補綴物のフィット不良や隙間
3. 歯茎が黒くなるセラミック以外の原因
3-1. メラニン色素の沈着
3-2. 喫煙による影響
3-3. 歯周病の進行
3-4. 薬の副作用
3-5. 外傷や色素の沈着
4. セラミック治療後に歯茎が黒くなったときの対処法
4-1. メタルフリー素材への再治療
4-2. ブラックマージンの修正
4-3. ガムピーリングによる歯茎の色素除去
4-4. 歯周治療やクリーニングの実施
4-5. 色素沈着や金属イオンの確認
5. セラミック治療で歯茎が黒くなるのを防ぐ方法
5-1. 信頼できる歯科医院を選ぶ
5-2. メタルフリー素材を選ぶ
5-3. 口腔内を清潔に保つ
5-4. 就寝時のナイトガードの活用
6. まとめ

こんにちは。名古屋市天白区にある歯医者「イナグマ歯科」です。

セラミック治療は、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた歯科治療として、多くの方に選ばれています。特に、前歯などの人目につきやすい部分に施されることが多く、自然な白さや透明感を実現できる点が大きな魅力です。

しかし、せっかくセラミックで整えたはずの歯の周囲に、歯茎が黒ずむというトラブルが起こることもあります。こうした変色は、見た目に大きな影響を与えるだけでなく、放置すると健康面にも悪影響を及ぼす可能性があります。

この記事では、セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因や、トラブルを未然に防ぐためのポイント、起きてしまった場合の対処法について詳しく解説します。

1. セラミック治療とは

セラミックべニアのイメージ

セラミック治療とは、虫歯や歯の欠けなどを修復する際に、天然歯に近い見た目と機能性を兼ね備えたセラミック素材を使用する歯科治療のことです。金属製の詰め物や被せ物と異なり、白く自然な色合いをしているため、前歯など目立つ部位の修復にも使用されます。

セラミックには、ジルコニア、e-max、メタルボンドなど複数の種類があり、それぞれ強度や透明感に違いがあります。

セラミック治療は見た目の美しさだけでなく、金属アレルギーの心配が少ない点もメリットです。また、表面がなめらかで汚れがつきにくく、長期的に見ても虫歯や歯周病の再発リスクを低減できる可能性があります。

ただし、基本的には保険適用外の自由診療となるため、治療費は高額になる傾向があります。

2. セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因

セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因について説明するイメージ

セラミック治療を受けたあと、歯茎が黒ずんで見えることがあります。白く美しい歯を手に入れる目的で治療をしたはずなのに、思わぬ変化に戸惑う方も少なくありません。このような変化にはいくつかの原因が考えられますが、多くの場合は使用されている素材や治療方法に起因しています。

2-1. 金属の露出や透け

セラミックのなかでもメタルボンドと呼ばれる種類は、内側に金属を使い、その上にセラミックを焼きつけて仕上げています。時間が経過すると、歯茎が下がってくることで、金属部分が露出したり、歯と歯茎の境目に金属の色が透けて見えたりするケースがあります。

これが、歯茎が黒く見える最も一般的な原因です。

2-2. 歯茎の退縮による歯根の露出

加齢や歯周病などの影響で歯茎が下がると、歯根や補綴物の土台部分が露出することがあります。土台に金属が使われていると、それが黒ずみとして現れる場合があります。特に、歯ぐきが薄い方や歯周組織が弱い方は、その影響を受けやすいといわれています。

2-3. 金属イオンの溶け出し

長期間、金属素材が口腔内にあると、微量の金属イオンが唾液などの影響で溶け出すことがあります。これらのイオンが歯茎の組織に沈着することで、歯茎の色が暗く変化してくるのです。

この現象はメタルタトゥーと呼ばれ、完全に元の状態に戻すことは難しいとされています。

2-4. 補綴物のフィット不良や隙間

被せ物や詰め物が歯にしっかり合っていないと、その隙間に汚れや細菌がたまり、歯茎に炎症を起こすことがあります。炎症が続くと、歯茎が変色したり、見た目が悪くなる原因になります。こうした不適合は、歯科技工の精度や装着時の処置によって防げることもあります。

3. 歯茎が黒くなるセラミック以外の原因

喫煙による影響で歯茎が黒くなるイメージ

歯茎が黒く見える原因は、セラミック治療によるものだけではありません。日常生活の中での習慣や、加齢、全身の健康状態が影響して歯茎の色が変化することもあります。

ここでは、セラミック以外に考えられる歯茎の黒ずみの主な原因について解説します。

3-1. メラニン色素の沈着

歯茎の黒ずみでよく見られるのが、メラニン色素の沈着です。肌に日焼けが起きるように、歯茎にもメラニンが増えることで色が濃くなります。体質や遺伝による影響も大きく、健康上大きな問題はありませんが、美容的な観点から気になる方も少なくありません。

喫煙者に多く見られる傾向があり、タバコの刺激がメラニンの生成を促進していると考えられています。

3-2. 喫煙による影響

タバコに含まれるニコチンやタールは、口腔内の毛細血管を収縮させるだけでなく、歯茎の新陳代謝を妨げ、血行不良を引き起こします。その結果、歯茎が黒ずんで見えることがあります。また、喫煙によって歯周病の進行が早くなり、歯茎の健康が損なわれることもあります。

3-3. 歯周病の進行

歯周病が進行すると、歯茎に炎症が起こり、血流の悪化や組織の変性によって色が暗くなることがあります。初期の段階では赤く腫れるだけですが、慢性的な炎症が続くと黒ずんだように見えることもあります。

特に、清掃不良やセルフケア不足が続くと、歯ぐきの色が徐々に悪化していくケースが多いです。

3-4. 薬の副作用

特定の薬剤を長期的に使用している場合、その副作用として歯茎が黒ずむことがあります。例えば、高血圧治療薬や免疫抑制剤の一部には、歯茎の着色や肥厚を引き起こす副作用が報告されています。こうした変化に気づいた場合は、医師や歯科医に相談することが大切です。

3-5. 外傷や色素の沈着

打撲や外部からの強い刺激により、歯茎の内部に出血が起きた場合、血液中の鉄分が沈着して歯茎が黒く見えることもあります。また、銀歯や金属製の詰め物の成分が長年かけて歯茎に染み込み、色素沈着を引き起こすケースも存在します。

4. セラミック治療後に歯茎が黒くなったときの対処法

セラミック治療後に歯茎が黒くなり治療を受ける患者

セラミック治療後に歯茎が黒ずんでしまった場合、まずは原因を特定し、適切な方法で対処することが重要です。見た目の違和感に加え、健康面でも影響を及ぼす可能性があるため、自己判断で放置せず、歯科医師に相談することが推奨されます。

以下では、代表的な対処法を紹介します。

4-1. メタルフリー素材への再治療

黒ずみの原因がメタルボンドによる金属の透けや溶け出しである場合、メタルフリー素材(オールセラミックやジルコニアなど)への置き換えが有効です。これらの素材は金属を含まないため、黒ずみのリスクが大幅に軽減され、より自然な見た目を得ることができます。

4-2. ブラックマージンの修正

被せ物と歯茎の境目の設計や装着位置が適切でないと、黒いライン(ブラックマージン)が見えることがあります。この場合、被せ物を再制作してマージン位置を調整することで、見た目の改善が可能です。

4-3. ガムピーリングによる歯茎の色素除去

歯茎のメラニン沈着や軽度な黒ずみに対しては、ガムピーリングと呼ばれる処置が有効です。薬剤やレーザーを使用して表面の色素を除去し、歯茎本来の健康的なピンク色を取り戻すことができます。

4-4. 歯周治療やクリーニングの実施

歯周病やプラークの蓄積による炎症が黒ずみの原因となっている場合は、歯科医院でのスケーリングやルートプレーニングといった基本的な歯周治療が必要です。また、日常のブラッシングやセルフケアの見直しを通じて、口腔内の清潔を保つことも大切です。

4-5. 色素沈着や金属イオンの確認

銀歯や金属の土台が原因で、歯茎に色素が沈着している場合もあります。このような場合には、金属部分を除去し、セラミックやレジンなどの審美性に優れた素材へ変更することで改善が期待できます。

5. セラミック治療で歯茎が黒くなるのを防ぐ方法

セラミック治療で歯茎が黒くなるのを防ぐ為にナイトガードを使うイメージ

セラミック治療後に歯茎が黒ずむのを防ぐには、治療前の素材選びや歯科医院の選定、そして治療後のメンテナンスまで、いくつかのポイントを意識することが重要です。以下では、事前に注意しておきたい点や日常的にできる予防策について解説します。

5-1. 信頼できる歯科医院を選ぶ

歯茎の黒ずみは、素材選びや被せ物の装着位置など、治療技術に左右されることが多いため、審美歯科に精通した歯科医院を選ぶことが大切です。経験豊富な歯科医師による処置であれば、黒ずみリスクを大幅に抑えることができます。

5-2. メタルフリー素材を選ぶ

内側に金属を含まないオールセラミックやジルコニアなど、メタルフリー素材を選ぶことで、金属による歯茎の黒ずみを防げます。とくに、歯ぐきが薄い方は金属の色が透けやすいため、審美性を重視するなら金属不使用の素材を検討しましょう。

5-3. 口腔内を清潔に保つ

治療後も、毎日の歯磨きやフロスによるセルフケアを欠かさず行い、歯ぐきの健康を維持することが大切です。歯周病や炎症が起こると、歯茎が下がったり色素が沈着したりして、黒ずみの原因になります。

とくに、被せ物の周囲は汚れがたまりやすいため、丁寧なブラッシングと定期的な歯科医院でのメインテナンスが予防に効果的です。

5-4. 就寝時のナイトガードの活用

歯ぎしりや食いしばりのある方は、ナイトガード(マウスピース)を使用することで、セラミックや歯ぐきへの負担を軽減できます。セラミックに過度な圧力がかかると、歯と歯茎の間に微細なズレが生じ、そこから細菌が侵入し炎症が起こる可能性もあるため、予防的にナイトガードを導入するのも有効です。

6. まとめ

セラミック治療をして笑顔の女性

セラミック治療後に歯茎が黒くなる原因には、金属素材の使用や歯ぐきの炎症などが関係しています。見た目の美しさを保つためには、メタルフリー素材の選択や丁寧な口腔ケア、信頼できる歯科医院での治療が重要です。

セラミック治療を検討されている方は、名古屋市天白区にある歯医者「イナグマ歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、審美歯科治療、セラミック治療に特に注力しながら、虫歯・歯周病治療、顎関節症治療、口腔がん検診など、さまざまな診療を行っています。

ホームページはこちらネット予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

岡山大学 歯学博士

厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医

稲熊尚広

2025年07月24日 12:00

口腔扁平苔癬は感染する?原因・症状・うつる可能性を医療視点で解説

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名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科「イナグマ歯科」です。院長  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

「口腔扁平苔癬は人にうつるの?」という不安をお持ちの方へ

ある日、鏡をのぞいてみると、頬の内側や舌に白くモヤモヤとした線や斑点を見つけて驚いた――そんな経験はありませんか?
このような症状で歯科や口腔外科を受診した際、「口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)」と診断される方が近年増えています。

しかし、診断されたとたんに浮かぶのは、
これは人にうつるの?
家族やパートナーに影響はない?
もしかして口腔がんになるのでは?
といった、さまざまな不安です。

この記事では、名古屋市天白区の歯医者・口腔外科「イナグマ歯科」の院長・稲熊尚広(歯学博士/厚労省認定・臨床研修指導医)が、医療的な根拠にもとづいて、口腔扁平苔癬の感染リスクの有無や正しい知識、そして診断・治療・予防法までをわかりやすく丁寧に解説します。

  • 日常の接触でうつることはある?

  • キスや同じ食器の使用は問題ない?

  • なぜこの病気になるの?

  • 治る病気なの?がん化の可能性は?

  • どのように診断・治療すればよい?

こういった疑問にひとつずつお答えしながら、安心して日常生活を送るための知識と対策をお届けします。

症状が気になる方、すでに診断を受けた方、そしてご家族・パートナーに心配を抱えている方にも参考になる内容です。
まずは「うつるかどうか」についての正確な結論からお伝えします。

✅ 目次

  1. 【結論】口腔扁平苔癬は人にうつる?|感染リスクの有無を解説
    • 口腔扁平苔癬は「感染症」ではない
    • 他人にうつる心配はある?(キス・食器・会話)
    • 医療機関での見解と根拠
  2. 口腔扁平苔癬とは?|口の中にできる白い病変の正体
    • 「白い線・斑点」などの症状とは
    • 口の中のどこにできる?(舌・頬・歯茎など)
  3. 【原因】なぜ口腔扁平苔癬になる?|ストレス・免疫異常・金属アレルギーなど
    • ストレスや自己免疫疾患との関連
    • 歯の詰め物(金属・銀歯)や薬剤の影響
  4. 口腔扁平苔癬の主な症状|痛み・赤み・白斑などの見分け方
    • 初期症状と進行症状の違い
    • 他の病気(カンジダ症・白板症)との違い
  5. 誰がなりやすい?|年齢・性別・持病などのリスク要因
    • 中高年の女性に多い理由
    • 糖尿病・高血圧などの持病との関連
  6. どうやって診断される?|検査・受診の流れを解説
    • 歯科・口腔外科での診察方法
    • 組織検査(生検)が必要なケースとは?
  7. 【治療法】口腔扁平苔癬の治し方|薬・生活改善・再発予防まで
    • ステロイド・免疫調整薬の使用
    • 食生活・口腔ケアのポイント
    • 再発を防ぐためにできること
  8. 【がん化の危険性】口腔扁平苔癬は口腔がんになる可能性がある?
    • がん化リスクはどのくらい?
    • 観察・経過観察が必要な理由
  9. うつらないけど注意!|家族やパートナーへの配慮の仕方
    • キスや接触で感染する?不安への対処法
    • 周囲の理解を得るための説明ポイント
  10. 【よくある質問】口腔扁平苔癬に関するQ&Aまとめ(FAQ)
  • 自然治癒する?完治する?
  • 再発しやすいの?
  • 他人にうつった例はある?
  1. 【まとめ】口腔扁平苔癬は「うつらない」けれど油断は禁物!


     

    【結論】口腔扁平苔癬は人にうつる?|感染リスクの有無を解説

    口腔扁平苔癬(こうくうへんぺい苔癬)は、「感染症」ではありません。そのためキスや食器の共用、会話など日常的な接触で人にうつることは基本的にありません。とはいえ、症状や不安を抱える方にとっては「うつるかも」と心配になるものです。本記事では科学的根拠をもとに、感染リスクの有無、症状、原因、診断、治療、再発予防、さらにはがん化リスクまで、わかりやすく丁寧に解説します。


    口腔扁平苔癬は「感染症」ではない

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    口腔扁平苔癬は自己免疫疾患やアレルギー反応など、体内の免疫バランスの異常が主な原因です。ウイルスや細菌による感染ではないため、医学的にも「感染症」には分類されていません。口内に白っぽい苔のような病変ができますが、それはウイルス等の病原体が伝染してできるものではありません。


    他人にうつる心配はある?(キス・食器・会話)

    • キス:接触しても口内病変が直接相手に伝播することはないとされています。ただし、口腔内に傷や出血がある場合、稀に細菌感染のリスクがあるため、清潔な状態を保つことが重要。

    • 食器:同じ箸やコップを使っても感染は起こりません。ただし口腔ケアが不十分だと、二次的に細菌繁殖が進む可能性があるので注意が必要です。

    • 会話:唾液飛沫程度の接触ではうつりません。安心して日常生活を送って大丈夫です。


    医療機関での見解と根拠

    歯科医や口腔外科の専門医も「感染する病気ではない」と明言しています。厚生労働省や大学病院のガイドラインでも同様の見解が示されており、十分な臨床データと病型の分析に基づいているため、信頼性は高いです。また、「自己免疫性疾患」としての研究が進んでおり、ウイルスや細菌ではないことが統計的にも確認されています。


    口腔扁平苔癬とは?|口の中にできる白い病変の正体

    口の中に白っぽい「線状・網目状・斑点状」の病変が現れ、粘膜が硬く、時に痛みやヒリヒリ感、赤みを伴います。病変部がむずがゆい、物を噛むときに不快感がある、口内炎が繰り返すような感覚が現れる方も多いです。


    「白い線・斑点」などの症状とは

    特徴的な症状は以下の通り:

    1. 白く盛り上がった粘膜(網目状または板状)

    2. 赤みを伴う潰瘍状の病変

    3. 痛みや焼けるような違和感

    4. 唾液が増えたり、食事時にしみる感じ
      これらが合わさることで生活の質に影響が出るケースもあります。


    口の中のどこにできる?(舌・頬・歯茎など)

    • 頬の内側:もっとも一般的。

    • 舌の横や裏:白斑が見られやすいです。

    • 歯茎や唇の裏:発生することもあり、視認しづらいため注意が必要。

    • 口蓋(上顎内側):稀に見られる部位。


    【原因】なぜ口腔扁平苔癬になる?|ストレス・免疫異常・金属アレルギーなど

    ストレスや自己免疫疾患との関連

    過剰なストレスや不規則な生活は免疫バランスに影響します。自己免疫疾患が背景にあることで、自己の粘膜を過剰に攻撃してしまうことが要因と考えられています。よって、精神的・肉体的ストレスの軽減が症状の安定につながります。

    歯の詰め物(金属・銀歯)や薬剤の影響

    古い銀歯や金属製クラウンから金属イオンが溶出し、口腔粘膜との接触でアレルギー反応が生じる場合があります。クロム・ニッケル・金・水銀などが原因物質となることがあり、金属アレルギーのある人は特に注意が必要です。


    口腔扁平苔癬の主な症状|痛み・赤み・白斑などの見分け方

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    初期症状と進行症状の違い

    • 初期:細かい白い網目状、軽度のかゆみや違和感

    • 中期〜進行期:白板形成、赤み、潰瘍、強い痛み、出血などが出ることもあります。

    他の病気(カンジダ症・白板症)との違い

    • 口腔カンジダ症:ベタつく白い膜を布でこすると取れる。口臭や味覚異常も強い。

    • 口腔白板症:剥離できない白斑で、発がんリスクあり。

    • 口腔扁平苔癬:網目状・線状の病変が特徴。ピリピリとした痛みや焼ける感じがあるのが特徴です。


    誰がなりやすい?|年齢・性別・持病などのリスク要因

    中高年の女性に多い理由

    男女比で女性に2〜3倍多いとされ、特に更年期・閉経期を迎える時期の女性に発症が目立ちます。ホルモンバランスと免疫の関係が背景とされます。

    糖尿病・高血圧などの持病との関連

    免疫機能に変化を及ぼす糖尿病、高血圧、腎機能低下などの持病を抱える方では発症や症状悪化のリスクが高まる傾向があります。


    どうやって診断される?|検査・受診の流れを解説

    歯科・口腔外科での診察方法

    医師の視診で典型的な白斑や網目状の模様が観察されれば、口腔扁平苔癬と仮診断されることが多いです。

    組織検査(生検)が必要なケースとは?

    • 白斑が厚く、患部が硬い、出血しやすい

    • 痛みが強く、潰瘍がある

    • がん化のリスクを排除したい場合
      このような場合には粘膜の一部を採取する生体検査(生検)が行われます。


    【治療法】口腔扁平苔癬の治し方|薬・生活改善・再発予防まで

    ステロイド・免疫調整薬の使用

    • 高濃度ステロイド外用薬(ゲルや軟膏など)

    • 重症例には局所用免疫抑制薬(シクロスポリン等)

    • 抗真菌薬、口腔洗浄剤の併用

    食生活・口腔ケアのポイント

    • 刺激の強すぎない食事(辛いもの・アルコールなどを控える)

    • 毎日の丁寧な歯磨きと定期的な口腔ケア

    • 適度な水分摂取と唾液の分泌促進

    再発を防ぐためにできること

    • ストレスマネジメント(運動・瞑想・趣味)

    • 金属アレルギーのある方は詰め物の交換を検討

    • 定期的な歯科健診と口腔粘膜のチェック


    【がん化の危険性】口腔扁平苔癬は口腔がんになる可能性がある?

    がん化リスクはどのくらい?

    口腔扁平苔癬のがん化率は文献によって異なりますが、0.5~2%程度と報告されています。長期・重症病変や潰瘍形成のある例では注意が必要です。

    観察・経過観察が必要な理由

    病変ががん化している兆し(硬さ、色の変化、潰瘍化)が現れる場合があるので、定期的な診察と写真記録によるモニタリングが推奨されます。また自己チェック法として、鏡を使用して病変の変化を確認する習慣も有効です。


    うつらないけど注意!|家族やパートナーへの配慮の仕方

    キスや接触で感染する?不安への対処法

    「扁平苔癬はうつらない」ことを根拠と共に正しく伝えましょう。「免疫の過剰反応が原因で、唾液や接触で移るものではない」ことを説明できれば相手も安心しやすくなります。

    周囲の理解を得るための説明ポイント

    • 「これはウイルスや細菌ではなく、免疫+アレルギーの問題」

    • 「根本原因に対処し、再発予防も生活改善で可能」

    • 「がん化リスクもあるが、適切な経過観察で安心できる」
      このように、科学的根拠と治療・ケアのロードマップを伝えることで、家族やパートナーの協力やサポートを得やすくなります。


    【よくある質問】口腔扁平苔癬に関するQ&Aまとめ(FAQ)

    歯医者でよくあるご質問

    Q1. 自然治癒する?完治する?

    → 体質改善やストレス軽減で症状が落ち着くことがありますが「完全に自然治癒する」とは限りません。再発もありうるため、専門医の診察と経過観察が重要です。

    Q2. 再発しやすいの?

    → はい、ストレス・生活習慣・金属アレルギーの影響によって再発するケースは少なくありません。定期ケアと原因対策が再発防止に直結します。

    Q3. 他人にうつった例はある?

    → 現在まで「うつった」という報告は確認されていません。接触による感染ではないため、安心してパートナーとも接して問題ありません。


    【まとめ】口腔扁平苔癬は「うつらない」けれど油断は禁物!

    まとめ

    • 感染リスクはなく、安心して日常生活を送れる

    • ストレスや免疫異常、金属アレルギーが主な原因

    • 視診・必要に応じて生検で正確な診断を

    • ステロイド薬・免疫調整薬と生活改善が治療の柱

    • 中高年女性、糖尿病などの持病がある人は発症リスクあり

    • がん化リスクは低いものの、経過観察は必須

    • 周囲への説明・理解促進が生活の質を高めるポイント

    ぜひこの記事を読み返し、自分の症状と照らし合わせながら適切なケアを続けてください。どんな小さな変化でも気になる場合には、早めに専門医を受診することをおすすめします。
     

    口腔外科・口腔がんのことなら、名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科・親知らずの抜歯のイナグマ歯科までご相談ください。

    監修  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広


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2025年07月24日 10:39

【スポーツマウスピースの選び方】競技別おすすめ形状と効果まとめ|名古屋市天白区イナグマ歯科監修

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名古屋市天白区の歯医者・歯科・スポーツマウスピースのイナグマ歯科です。監修  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

スポーツをしていると、どんなに気をつけていても、衝突や転倒、予測できないアクシデントに遭遇することがあります。特に激しい接触を伴うスポーツでは、歯や顎、口腔内へのダメージを防ぐことが非常に重要です。そこで活躍するのが「スポーツマウスピース」です。スポーツマウスピースは、選手が試合や練習中に直面するリスクを軽減し、身体を守る役割を担っています。

名古屋市天白区のイナグマ歯科では、スポーツマウスピースに関する豊富な知識と経験をもとに、患者さんに最適な提案を行っています。当院では、専門的な歯科医療の知識と、競技の特性に応じたマウスピースの選び方を重視しており、選手一人ひとりに合った最適なマウスピースを提供しています。監修は、岡山大学歯学博士であり、厚生労働省認定の歯科医師臨床研修医指導医でもある稲熊尚広が行っています。

スポーツにおける安全性とパフォーマンス向上を両立させるために、スポーツマウスピースの選び方は非常に重要です。このブログでは、各競技におけるマウスピースの役割や選び方のポイント、素材の違い、フィット感などを詳しく解説し、皆さんが自分にぴったりなマウスピースを見つける手助けをします。安全で快適なスポーツライフを送るために、ぜひ参考にしてください。

イナグマ歯科では、スポーツマウスピースの作成だけでなく、定期的な歯科検診や口腔内の健康管理もサポートしています。スポーツにおける口元のケガを防ぐために、あなたに最適なマウスピースをお作りします。まずはお気軽にご相談ください。

【目次】

1. スポーツマウスピースとは?

  • スポーツマウスピースの基本的な役割

  • なぜアスリートにとって重要なのか

2. マウスピースの効果と必要性

  • 歯や顎の保護

  • 脳震盪のリスク軽減

  • パフォーマンス向上の可能性

3. 競技別マウスピースの特徴と違い

  • ボクシング・格闘技用のマウスピース

  • ラグビー・アメフトなどのコンタクトスポーツ用

  • バスケットボール・サッカー・野球など非接触競技用

  • その他(ホッケー・空手・柔道など)

4. スポーツ別:おすすめのマウスピースの形状

  • シングルアーチとダブルアーチの違い

  • 競技ごとの適した形状とその理由

  • カスタムメイド vs 市販品の選び方

5. マウスピースの素材と選び方のポイント

  • EVA・シリコン・熱可塑性樹脂の違い

  • 安全性・耐久性・フィット感の観点で比較

  • 子ども・学生向けの注意点

6. 競技者の声:実際に使って感じたメリット・デメリット

  • 競技者インタビュー・レビュー事例(仮想)

  • 使用後の違和感やパフォーマンス変化の声

7. 歯科医院で作る?市販で買う?マウスピースの選択肢

  • オーダーメイド(歯科)のメリット・デメリット

  • スポーツ店・ネット通販の人気商品比較

  • コストと性能のバランスを取る方法

8. よくある質問(FAQ)

  • 何歳から必要?

  • どのくらいで交換すべき?

  • マウスピースをつけたまま喋れる?呼吸できる?

9. まとめ:競技に合わせた最適なマウスピースを選ぼう

  • 自分の競技特性に合った形状と素材を

  • 正しい使い方で安全・快適なスポーツライフを

    1. スポーツマウスピースとは?

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    スポーツマウスピースの基本的な役割

    スポーツマウスピース(スポーツマウスガード)は、主に激しい接触や衝撃を伴うスポーツにおいて、選手の歯、顎、口腔内の保護を目的とした専用の器具です。これにより、口腔内のケガや顎の骨折、歯の欠損、切創などのリスクを減らすことができます。

    マウスピースは、歯科医学とスポーツ医学が融合した製品であり、スポーツの種類や競技特性に応じて異なる設計が求められます。フィット感や耐久性はもちろん、口内の健康を守り、パフォーマンス向上にも寄与します。

    なぜアスリートにとって重要なのか

    アスリートがスポーツマウスピースを装着する最大の理由は、口腔や顎への外部衝撃から身を守ることです。競技中の接触や転倒、強い打撃が加わることで、以下のようなリスクが生じます。

    • 歯の破折や脱落

    • 顎の骨折

    • 顎関節の損傷(顎関節症)

    • 唇や頬、舌の裂傷

    これらのリスクを軽減するために、マウスピースは衝撃吸収安定したフィット感を提供します。


    2. マウスピースの効果と必要性

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    歯や顎の保護

    スポーツ中に口元を打たれることによる最も深刻な損傷は、歯の破折や脱落です。歯は非常に脆く、衝撃を直接受けると簡単に割れたり、欠けたりします。また、顎の骨折や顎関節の障害も問題となります。スポーツマウスピースは、これらのダメージを防ぐために、歯列全体を包み込み、衝撃を分散します。

    脳震盪のリスク軽減

    近年の研究では、顎と脳震盪の関係が注目されています。顎への強い衝撃が脳に伝わることで、脳震盪が引き起こされる可能性があります。スポーツマウスピースは、顎を固定することで頭部への衝撃伝達を緩和し、脳震盪のリスクを軽減する効果があります。特に、ラグビーやアメリカンフットボールなど、頭部への衝撃が多い競技では、この効果が重要です。

    パフォーマンス向上の可能性

    スポーツマウスピースの装着は、心理的安定感を提供するため、アスリートの集中力や自信に好影響を与えることが知られています。守られているという安心感は、競技における精神的なパフォーマンス向上に寄与します。また、筋肉のリラックス効果を促進することから、体の緊張をほぐし、動きやすさが増します。


    3. 競技別マウスピースの特徴と違い

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    ボクシング・格闘技用のマウスピース

    ボクシングや格闘技では、顔面への衝撃が多く、口元へのダメージも非常に大きいため、特に強力な保護が必要です。これらのスポーツ用マウスピースは、ダブルアーチ型(上下の歯を完全にカバーするタイプ)であることが多く、厚みがあり、強い衝撃吸収性を持っています。こうした設計により、歯だけでなく、顎の骨や関節へのダメージも最小限に抑えることができます。

    ラグビー・アメフト用のマウスピース

    ラグビーやアメリカンフットボールなどの接触型スポーツでは、選手同士の衝突やタックルが多いため、頑丈で安定感のあるマウスピースが必須です。これらの競技では、ダブルアーチ型が一般的で、硬めの素材(EVAなど)が使われ、強い衝撃に耐える設計になっています。

    バスケットボール・サッカー・野球など非接触競技用のマウスピース

    非接触型競技でも、転倒や不意の接触による口元の怪我を防ぐために、軽量で薄型のマウスピースが推奨されます。これらは通常、シングルアーチ型で、呼吸や発声を妨げないよう設計されています。

    その他(ホッケー・空手・柔道など)

    • ホッケー:氷上での衝撃やスティックによる打撃があるため、硬くて耐久性の高い素材が使用されます。

    • 空手・柔道発声や呼吸の自由度が重要なため、薄型のシングルアーチタイプが推奨されます。


    4. スポーツ別:おすすめのマウスピースの形状

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    シングルアーチとダブルアーチの違い

    • シングルアーチ型:上下の歯列のうち、上顎のみをカバーするタイプ。軽量でフィット感が高く、呼吸や発声を妨げにくい特徴がありますが、衝撃吸収力はダブルアーチ型に劣ります。

    • ダブルアーチ型:上下の歯列全体をカバーし、より安定したフィット感と衝撃吸収性を持つタイプ。特に接触が激しい競技において、顎への衝撃をしっかりと分散させることができます。

    競技ごとの適した形状とその理由

    • ボクシング・格闘技:ダブルアーチ型(衝撃の強さに対応するため)

    • ラグビー・アメフト:ダブルアーチ型(安定感と耐久性を重視)

    • バスケ・サッカー・野球:シングルアーチ型(軽量さと動きやすさを重視)

    • 空手・柔道:シングルアーチ型(発声や呼吸を妨げない)

    カスタムメイド vs 市販品の選び方

    • カスタムメイド:歯科医師による型取りで作成されるため、個々の歯列に完全にフィットします。衝撃吸収性が高く、耐久性も抜群です。しかし、価格が高く(1万円以上)、作成に時間がかかります。

    • 市販品:ボイル&バイトタイプや既成品は、比較的手軽に購入でき、低価格(数千円)で使用できます。ですが、フィット感や耐久性においてカスタムメイドには及ばない場合があります。


    5. マウスピースの素材と選び方のポイント

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    EVA・シリコン・熱可塑性樹脂の違い

    • EVA(エチレン酢酸ビニル):一般的に使用される素材で、軽量で柔軟性があり、衝撃吸収性にも優れています。ボイル&バイトタイプの市販品によく使われます。

    • シリコン:耐熱性と耐久性に優れ、特にカスタムメイドのマウスピースに使用されます。硬さやフィット感の調整が可能で、長期間の使用にも耐えます。

    • 熱可塑性樹脂:熱を加えると柔軟になり、型を取ることができるため、カスタムメイド成形型市販品でよく使用されます。耐久性が高く、比較的高価格です。

    安全性・耐久性・フィット感で比較

    • 安全性:素材の生体適合性が重要で、特にシリコンやEVAなどは人体に優しいとされています。

    • 耐久性EVAはやや劣化しやすいが軽く、シリコンや熱可塑性樹脂は非常に耐久性が高いです。

    • フィット感カスタムメイドの方が個別の歯列にフィットしやすいですが、市販品でもボイル&バイトタイプで適切に成形すれば十分なフィット感を得ることができます。

    子ども・学生向けの注意点

    子どもや学生の場合、特に成長期にあるため、歯列が変化することを考慮して、頻繁な交換が必要です。市販のボイル&バイトタイプや成形可能な市販品が便利で、コスト面でも優れています。


    6. 競技者の声:実際に使って感じたメリット・デメリット

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    競技者インタビュー・レビュー事例(仮想)

    • ボクサー(20代男性):「カスタムメイドのマウスピースを使ってから、顎の負担が軽減され、長時間のスパーリングでも疲れにくくなった。衝撃が減少し、集中力も維持できる。」

    • ラグビー選手(高校生):「最初は少し発声がしにくかったが、慣れるとフィット感が抜群で外れることもなく、試合に集中できた。」

    • バスケ選手(大学生女性):「軽くて薄いシングルアーチ型は全く違和感がなく、呼吸もスムーズにでき、試合中も快適に過ごせた。」


    7. 歯科医院で作る?市販で買う?マウスピースの選択肢

    オーダーメイド(歯科)のメリット・デメリット

    メリット

    • 完全なフィット感優れた衝撃吸収性

    • 長期使用にも耐える耐久性

    • カスタマイズされたデザインで最大限の保護を提供

    デメリット

    • 価格が高額(1万〜3万円程度)

    • 作成に時間がかかる(数週間)

    市販品の人気商品比較

    ボイル&バイト成形式

    • 手軽にフィット調整できるため、低価格で試すことができる。

    • 市販品は数千円〜1万円程度で、比較的安価に購入可能。

    コストと性能のバランス

    コストパフォーマンスを考慮した場合、市販の成形型が初めての使用者や試合ごとの交換にはおすすめですが、競技者によっては、オーダーメイドでの購入も価値があります。


    8. よくある質問(FAQ)

    歯医者でよくあるご質問

    Q1. 何歳から使用可能ですか?

    子ども向けマウスピースは、5歳以上での使用が可能ですが、成長に応じてサイズや形状を調整することが重要です。

    Q2. どれくらいで交換が必要ですか?

    • カスタムメイド:おおよそ1〜2年ごとに調整が必要

    • 市販品:半年〜1年ごとに交換が推奨されます。

    Q3. 喋りにくい場合、どうしたらいいですか?

    薄型のシングルアーチ型を選ぶことで、発声や呼吸の問題を最小限に抑えることができます。また、カスタムメイドでは発声スペースを調整することも可能です。


    9. まとめ:競技に合わせた最適なマウスピースを選ぼう

    まとめ

    スポーツマウスピースは競技別のニーズに応じて選ぶことが最も重要です。安定した保護を提供するダブルアーチ型や、軽量で快適なシングルアーチ型の選択肢を、競技の特性個々の要望に合わせて選定しましょう。

    スポーツマウスピースのことなら、名古屋市天白区の歯医者・歯科・スポーツマウスガードのイナグマ歯科までご相談ください。

    監修  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

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2025年07月23日 01:20

舌にできた口腔がんを切除したときのデメリットと機能障害|完全ガイド

口腔がん

名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科「イナグマ歯科」です。院長  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広
「舌の違和感」「口内炎が治らない」「発音しづらい」——それ、舌がんの初期症状かもしれません。

口腔がんは、早期発見で治療効果が大きく変わる疾患です。とくに舌がんは、口腔がんの中でも発症率が高く、舌の側縁部にできる硬いしこりや潰瘍が代表的な兆候です。初期段階では痛みが少なく、口内炎と見分けがつきにくいため、「2週間以上治らない口内炎」は要注意です。

名古屋市天白区の歯科口腔外科「イナグマ歯科」では、岡山大学 歯学博士・厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医である稲熊尚広院長が、舌がんを含む口腔がんの検診・診断・切除手術・再建・リハビリまで、専門的かつ包括的な医療体制で対応しています。

本記事では、以下のような検索ニーズに対応した情報を網羅しています:

  • 「舌がん 初期症状 見分け方」
  • 「名古屋市天白区 舌がん 切除手術」
  • 「舌がんの再建術とリハビリ」
  • 「舌がんの後遺症と生活支援制度」

舌がんの不安を感じている方、術後の生活に備えたい方、再発予防に取り組みたい方へ——
このブログが、正しい知識と安心につながる第一歩となることを願っています。

目次

1. 【口腔がんとは?】舌に発症する口腔がんの基礎知識

  • 舌がんと口腔がんの違い

  • 舌がんの主な原因とリスク因子(喫煙、飲酒、ウイルスなど)

  • 初期症状と見逃しやすい兆候

2. 舌がんの治療法|切除術(手術)の種類と適応

  • 舌部分切除術とは?

  • 舌半切除・全摘出手術について

  • 放射線治療・化学療法との違いと併用の有無

3. 舌の切除による主なデメリットと後遺症とは

  • 外見の変化(見た目への影響)

  • 話す・飲む・食べる機能への影響

  • 味覚や知覚の変化

  • 精神的ストレスや社会生活への影響

4. 【切除後の機能障害】日常生活に現れる具体的な障害

  • 発音障害(構音障害):「さ行」「た行」などが話しにくくなる

  • 嚥下障害(飲み込みにくさ)と誤嚥リスク

  • 食事制限と栄養管理の必要性

  • 唾液分泌や乾燥感の変化

5. 舌の再建術とリハビリ|機能回復の可能性と限界

  • 再建術の種類(前腕皮弁・大腿皮弁など)

  • 言語療法士によるリハビリ内容

  • 嚥下リハビリ・発音練習の具体例

  • 機能回復にかかる期間と注意点

6. 舌がん切除後の生活上の注意点と支援制度

  • 食事・会話・仕事復帰への対応

  • 医療費の助成・障害者手帳・就労支援など

  • 家族・周囲のサポートの重要性

7. 舌がんの再発防止と術後の経過観察

  • 術後の再発率と検診の頻度

  • 健康管理と生活習慣の見直し

  • 喫煙・飲酒との関係

8. 【まとめ】舌がん切除手術と向き合うために大切なこと

  • 情報収集と早期発見の重要性

  • 主治医・専門医との連携

  • 自分らしい生活を取り戻すための心構え

     

    1. 【口腔がんとは?】舌に発症する口腔がんの基礎知識

    口腔がん

    ・舌がんと口腔がんの違い

    口腔がんとは、口の中の組織に発生するがんの総称で、舌・頬粘膜・歯肉・口底にできるものを含みます。その中でも「舌がん」は、舌に発症するがんのことで、口腔がんの中で最も頻度が高く、全口腔がんの約40〜50%を占めます。

    ・舌がんの主な原因とリスク因子(喫煙、飲酒、ウイルスなど)

    舌がんの発症には複数の要因が関与します。とくにリスクが高まるのは:

  • 喫煙:タバコに含まれる発がん物質による直接刺激

  • 過度の飲酒:アルコールが粘膜を荒らし、発がん作用を促進

  • HPV(ヒトパピローマウイルス):性交渉による口腔感染が増加傾向

  • 慢性的な粘膜刺激:歯の不良なかぶせ、合わない入れ歯によるこすれ

  • 高齢:加齢による細胞修復力の低下

  • ・初期症状と見逃しやすい兆候

    早期の舌がんは自覚しづらく、症状が進行してから発見されることも多いのが実情です。代表的な初期症状としては:

  • 舌の一部が白っぽく(白板症)、または**赤く(紅板症)**なっている

  • 小さなしこりただれがある

  • 出血痛み違和感が続く

  • 食べ物がしみる痛くて噛めない

  • 10日以上続く症状があれば、早めに口腔外科など受診を。


    2. 舌がんの治療法|切除術(手術)の種類と適応

    口腔がん

    ・舌部分切除術とは?

    早期がん(T1期など)で選択されるのが舌部分切除術です。がん部分と周囲に十分な**マージン(正常組織との境界)**を含め切除し、機能を温存しながら治療を行います。

    ・舌半切除・全摘出手術について

    進行した舌がん(T2期以上)には、切除範囲が広がります:

  • 舌半切除術:舌の半分を切除

  • 舌全摘出術:舌全体を切除(後に再建が必要)

  • 切除範囲が大きくなると機能低下のリスクが高まります。

    ・放射線治療・化学療法との違いと併用の有無

    手術後は再発リスクに応じて、以下の治療が追加されることがあります:

  • 放射線治療:局所への照射、主に中〜進行期に併用

  • 化学療法:抗がん剤投与、放射線との併用化学放射線療法

  • 手術だけで対応できる場合もありますが、術後に包括的治療が必要なケースが増えています。


    3. 舌の切除による主なデメリットと後遺症とは

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    ・外見の変化(見た目への影響)

    舌の一部または全体が切除されることで、口元の形が変化し、顔貌が変わることもあります。再建手術で補いますが、左右非対称になることがあります。

    ・話す・飲む・食べる機能への影響

  • 構音障害:特に「さ行」「た行」「ら行」など、舌を使う音が不明瞭に

  • 嚥下障害:飲み込みが困難になり、誤嚥(むせ・肺炎)のリスク

  • ・味覚や知覚の変化

    舌の味蕾が減少すると、味の感覚が鈍くなる・消失することがあり、食事の楽しみが減ることも。

    ・精神的ストレスや社会生活への影響

    容貌の変化や会話困難は、自信の喪失引きこもりを引き起こす要因になりえます。周囲の理解とケアが重要です。


    4. 【切除後の機能障害】日常生活に現れる具体的な障害

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    ・発音障害(構音障害):「さ行」「た行」などが話しにくくなる

    舌の位置を調整して発音する「さ行」「た行」は、舌が無い・短くなっていると言葉がはっきりしないことが多くなります。

    ・嚥下障害(飲み込みにくさ)と誤嚥リスク

    舌が食塊(しょっかい)を喉に送り込む働きが低下し、食道ではなく気管に入る誤嚥が起こりやすくなります。むせや食べ物が気道に入る危険性も。

    ・食事制限と栄養管理の必要性

  • 柔らかく細かく、ペースト状・刻み食への移行が必要です

  • ケア栄養師と連携し、高カロリー・高栄養バランスの食品を摂取します

  • 経管栄養(胃に直接)、流動食の選択肢もあります

  • ・唾液分泌や乾燥感の変化

    放射線治療を併用した場合は唾液腺が傷つき、口内乾燥(ドライマウス)口内炎・虫歯のリスクが高まります。こまめな水分補給&保湿が大切です。


    5. 舌の再建術とリハビリ|機能回復の可能性と限界

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    ・再建術の種類(前腕皮弁・大腿皮弁など)

    切除後の機能回復と見た目の改善を目的として再建術が行われます。

  • 前腕皮弁:細長い筋・皮膚を腕から切り取り、舌に再建

  • 大腿皮弁:太ももの皮膚・筋肉で形成

  • 遊離皮弁:血管をつないで移植する技術で、高度なマイクロサージェリーが必要

  • ・言語療法士によるリハビリ内容

  • 構音訓練:音に合わせ舌・唇・口腔筋肉を動かす練習

  • 嚥下訓練:呼吸と嚥下のタイミング調整や姿勢指導

  • ・嚥下リハビリ・発音練習の具体例

  • 飲み込み時にあいうえお体操を行い、舌や口内筋を鍛える

  • ペットボトルの口にストローを通し、空気を吸って口輪筋を強化する訓練

  • ・機能回復にかかる期間と注意点

  • リハビリは術後3〜6ヶ月が勝負

  • 個人差はありますが、1年~2年かけて少しずつ回復します

  • 無理をせず、定期的な専門医・言語聴覚士の評価が重要です


  • 6. 舌がん切除後の生活上の注意点と支援制度

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    ・食事・会話・仕事復帰への対応

  • 食べやすい食材や調味料の工夫(ポタージュ、温かいスープ)

  • ゆっくり・小さく口に入れる・座って食べる姿勢

  • 電話・メールなど代替手段を活用してコミュニケーション

  • 仕事復帰は職種や業務内容によって調整。法的制度では「障害者雇用助成金」などが利用可。

  • ・医療費の助成・障害者手帳・就労支援など

  • 舌切除手術はがん医療費助成制度の対象(高額療養費・限度額適用認定)

  • 機能障がいが残る場合は障害者手帳の申請が可能

  • ハローワーク・地域包括支援センターで就労復帰への相談ができる

  • ・家族・周囲のサポートの重要性

  • 病気への理解、聞き取りやすい話し方での対応

  • 一緒に参加するリハビリ教室・患者会で心の支えを得られます

  • 食事準備や服薬・通院への同行など、支える体制づくりが鍵


  • 7. 舌がんの再発防止と術後の経過観察

    ・術後の再発率と検診の頻度

  • 再発リスクは術後2年以内が高く、3〜6ヶ月ごとの診察と画像検査が標準

  • その後は半年~1年に1回の定期検診が推奨されます

  • ・健康管理と生活習慣の見直し

  • 禁煙・断酒は必須

  • バランスの良い食事を摂り、口腔ケアも徹底

  • 定期的な運動ストレスケアを心がけましょう

  • ・喫煙・飲酒との関係

    禁煙により術後再発リスクが最大30〜50%減少する研究もあります。再発防止には完璧な依存対策と排除が不可欠です。


    8. 【まとめ】舌がん切除手術と向き合うために大切なこと

    まとめ

  • 情報収集と早期発見

    • 10日以上続く口腔の異変は無視せず、早めの受診を

    • 信頼できる医療機関・医師からの情報を得ましょう

  • 主治医・専門医との密な連携

    • セカンドオピニオンの活用も含め、納得のいく治療方針を

    • 自身の要望・職業・ライフスタイルに合わせた 個別性のある治療計画が重要

  • 自分らしい生活を取り戻すための心構え

    • リハビリは“辛くても諦めない”続けることが最大の力

    • 家族・社会の支援を素直に受け、孤独にならない環境作り
       

      口腔外科・口腔がんのことなら、名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科・親知らずの抜歯のイナグマ歯科までご相談ください。

      監修  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広


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2025年07月22日 23:46

30代女性 上の親知らずを抜いて下顎の歯茎をかむのをを改善した症例

上の親知らず 虫歯のある上の親知らず

名古屋 市 天白区の歯医者・歯科・親知らずの抜歯治療・歯科口腔外科のイナグマ歯科です。院長  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広
30代女性 上の親知らずを抜いて下顎の歯茎をかむのをを改善した症例

Before(上の親知らずの抜歯前)

 

下の歯茎に噛み込んでいる上の親知らず(虫歯あり) 抜歯前の骨の状態のレントゲン像

左上の親知らず 虫歯がある親知らず上の親知らず 虫歯がある上の親知らず上の親知らず 虫歯になっている上の親知らず

 

After(上の親知らずの抜歯後)

 

上の親知らずの抜歯後 

抜歯後の上の親知らず抜歯後の上の親知らず
 

ご相談内容

 

「右下の奥歯の周辺の歯茎が腫れていて痛い」とのご相談で来院されました。

 

カウンセリング・診断結果

 

拝見したところ、右上の親知らずが通常よりも伸びて(挺出して)、下の歯茎に強く噛み込んでいる状態でした。この噛み込みが原因で、下の歯茎に腫れと痛みを引き起こす炎症が認められました。 さらに詳しく原因を特定するためレントゲンを撮影した結果、やはり右上の親知らずが下の歯茎を継続的に圧迫していることが確認され、これが腫れと痛みの根本原因であると診断しました。


 

行ったご提案・治療内容

 

このまま親知らずを放置すると、炎症が悪化し、周囲の歯にも悪影響を及ぼすリスクがあるため、抜歯が必要であることをお伝えし、患者さんにご納得いただきました。

まず、親知らずの詳しい状態や周囲の骨、歯の詳細な情報を確認するために、歯科用パノラマデジタル写真で口腔内を撮影。その結果に基づき、安全かつ適切な抜歯方法と施術の難易度を慎重に確認しました。

次に局所麻酔を行い、約2〜3分という短時間で、スムーズに親知らずの抜歯を行いました。 上の親知らずは比較的抜きやすい場合が多く、この症例でも迅速な処置が可能です。


 

この治療のリスクについて

 

  • 外科処置後に腫れや出血が続く場合があります。多くの場合、数日で落ち着きますが、症状が長引く場合はご相談ください。

  • 非常に稀ではありますが、上顎洞に穿孔(穴が空くこと)や、抜歯した歯牙の迷入などが起きる場合があります。

  • 外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じて痛み止めを併用します。

  • 持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります。事前に必ず医師にお伝えください。


 

治療概要

 

  • 年齢・性別: 30代女性

  • 診療種別: 保険診療

  • 治療期間の目安: 抜歯後の経過観察を含め、約1か月

  • 治療回数の目安: 2回(診断・抜歯1回、経過観察1回)

  • 治療費総額の目安: 保険診療3割負担の場合、初診料、レントゲン撮影、抜歯処置、抜歯後の投薬費などを含め、約5,000円程度です。(※お口の状態や処置内容により変動します) ※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。


 

よくある質問(Q&A)

 

 

Q1. 抜歯後の痛みはどのくらい続きますか?また、痛み止めは必要ですか?

 

A1. 抜歯の程度にもよりますが、通常は麻酔が切れてから痛みが始まることが多いです。痛みのピークは抜歯後2~3日程度で、その後は徐々に落ち着いていきます。処方された痛み止めを服用することで、痛みをコントロールできます。痛みが長引く場合や、痛み止めが効かない場合は、我慢せずに当院までご連絡ください。

 

Q2. 抜歯後、食事で気を付けることはありますか?

 

A2. 抜歯当日は、麻酔が効いている間は誤って頬や唇を噛んでしまう可能性があるため、食事は控えるか、麻酔が完全に切れてからにしてください。また、刺激の強いもの(熱いもの、冷たいもの、辛いものなど)や、硬いもの、噛み応えのあるものは避け、おかゆやゼリー、スープなどの柔らかいものを中心に摂るようにしましょう。抜歯窩(抜いた後の穴)に食べ物が詰まらないよう、反対側で噛むように心がけてください。

 

Q3. 抜歯後の日常生活で注意することはありますか?

 

A3. 抜歯当日は、激しい運動や長時間の入浴、飲酒、喫煙は避けてください。血行が良くなることで出血や腫れが悪化する可能性があります。うがいも強く行わず、優しく口をゆすぐ程度にしましょう。抜歯窩の血の塊(血餅)が剥がれてしまうと、痛みが続く「ドライソケット」の原因となることがあります。安静にして過ごし、十分な睡眠をとるようにしてください。


 

名古屋市で親知らず治療をお考えの方へ

 

親知らずが原因で歯茎の痛みや腫れにお悩みではありませんか?親知らずは放置すると、歯並びや口腔内の健康に多大な影響を与えることがあります。名古屋市で親知らず治療をお考えの方は、早期の対応が重要です。イナグマ歯科では、親知らずの抜歯を含む口腔外科治療を専門的に行っております。親知らずに関するお悩みがある方は、ぜひ当院にご相談ください。口腔外科・親知らずの抜歯のことなら、名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科・親知らずの抜歯のイナグマ歯科までご相談ください。


 

監修

 

岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊 尚広


 

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2025年07月18日 17:52

【歯科医師が解説】ジルコニアは保険適用?費用・特徴を徹底比較|名古屋市天白区イナグマ歯科

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名古屋 天白区の歯医者・歯科・金属アレルギー・審美歯科・セラミック治療・ジルコニア治療のイナグマ歯科です。
監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広
「ジルコニアって保険はきくの?」「保険の白い歯と何が違うの?」

歯の治療を検討中の方から、そんなご質問をよくいただきます。今回は、人工ダイヤモンドとも呼ばれるジルコニアについて、その特徴や費用、そして保険診療との違いを歯科医師が分かりやすく解説します。

ジルコニアとは?保険診療との違い

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ジルコニアは、非常に強度が高いセラミックスの一種です。天然の歯のような美しい透明感を持ちながら、金属に匹敵するほどの耐久性を持つことから、歯の被せ物やブリッジの素材として世界中で使われています。

しかし、ジルコニアは製造に高度な技術とコストがかかるため、**健康保険は適用されず、自由診療(自費)**での提供となります。

 

ジルコニアの4つのメリット

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費用が高い分、ジルコニアには保険診療にはない優れたメリットがあります。

  • 見た目が美しい:天然歯と見分けがつかないほどの透明感と自然な白さを再現できます。前歯にも安心して使えます。

  • 高い強度と耐久性:非常に硬いため、噛む力が強い奥歯でも割れにくく、長期間にわたって美しい状態を保てます。

  • 体に優しい:金属を一切使わないため、金属アレルギーの心配がありません。歯ぐきの変色も起こりにくく、体にとても優しい素材です。

  • 虫歯になりにくい:表面が滑らかなので、プラーク(歯垢)が付着しにくく、虫歯や歯周病のリスクを抑える効果も期待できます。

 

治療の費用・期間・知っておくべきこと

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ジルコニア治療を検討する上で、知っておくべきポイントをまとめました。

  • 費用と期間

    • 費用(目安):1本あたり10万円〜20万円程度

    • 治療期間:約1〜2か月(歯の状態により異なります)

  • リスクと注意点

    • 被せ物を作るために、健康な歯を削る必要があります。

    • 非常に硬い素材ですが、強い衝撃や歯ぎしりによって割れる可能性があります。

    • 美しい状態を長く保つには、日々の丁寧な歯磨きと、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。
       

保険適用の治療との比較
 

 

ジルコニア治療と、保険適用の代表的な治療法を比較してみましょう。

  ジルコニア 銀歯(金銀パラジウム合金) CAD/CAM冠(ハイブリッドレジン)
保険適用 × 〇(一部の歯)
見た目 天然歯に近い(半透明で美しい) 金属色で目立つ 白い歯(透明感はジルコニアより劣る)
強度・耐久性 非常に高い(奥歯にも適応) 高い 比較的低い(割れるリスクあり)
金属アレルギー 心配なし 心配あり 心配なし
費用 高額 安価 安価
 

 

まとめ

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ジルコニアは、保険適用外という費用面のデメリットはありますが、**「見た目の美しさ」「高い強度」「体に優しい」**という優れたメリットを持っています。

初期費用はかかりますが、長期間にわたって再治療のリスクを減らし、健康的で美しい口元を維持できるため、長期的に見れば経済的な選択肢にもなり得ます。

「どの治療法が自分に合っているのか分からない」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。患者さんのご希望と歯の状態に合わせて、最適な治療プランを一緒に考えていきましょう。
 

審美歯科治療・セラミック治療・ジルコニアなら名古屋 天白区にある歯医者・歯科・審美歯科治療・セラミックのイナグマ歯科までご相談ください。

 

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2025年07月18日 16:41

【名古屋】横向き親知らずの抜歯で劇的改善!40代女性の「うずく痛み」解消症例

横になった親知らずの抜歯前

名古屋 市 天白区の歯医者・歯科・親知らずの抜歯治療・歯科口腔外科のイナグマ歯科です。院長  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

40代女性 横になった状態で埋まっていた親知らずを抜いてうずくような痛みを改善した症例


Before(下親知らずの抜歯前) 横に生えた状態で埋まっている親知らず 虫歯がある親知らず 抜歯前の骨の状態のレントゲン像

横になった親知らずの抜歯前横になった親知らずの抜歯前 
横になった親知らずの抜歯前横になった親知らずの抜歯前

After(下親知らずの抜歯後) 横に生えた状態で埋まっている親知らずの抜歯後 虫歯がある親知らずの抜歯後 抜歯後の骨の状態のレントゲン像
横になった親知らずの抜歯後横になった親知らずの抜歯後
横になった親知らずの抜歯後横になった親知らずの抜歯後


 

ご相談内容

 

「左下の奥歯の周辺が腫れていてうずくように痛い」と相談をされました。

 

拝見したところ、一部分のみ生えている左下の親知らず(第3大臼歯/8番)と左下の奥歯(第2大臼歯/7番)との間で、歯肉の腫れが認められました。

原因をより詳しく調べるためパノラマレントゲンを撮影したところ、右下の親知らずは骨の中に埋まった状態のまま真横に生えて隣接する歯を押しており、接触している奥歯の骨が溶けてしまっています。 そのため、右下の親知らずと隣の奥歯の間には、歯と歯ぐきの境目の溝である「歯周ポケット」が通常よりもかなり深くなっていました。

以上の点から、痛みの原因は深くなった歯周ポケットの中で歯垢が溜まって細菌が繁殖し、親知らず周囲の歯ぐきに炎症が起きる「智歯周囲炎」であると診断しました。

 

行ったご提案・治療内容

 

親知らずをこのまま放置すると炎症が進行して周囲の歯にも悪影響を及ぼすリスクがあるため、親知らずを抜く必要があることをお伝えしたところ、ご了承いただきました。

まず、親知らずと骨の中にある神経の位置、歯や周囲の骨の詳細な情報を確認するために、歯科用パノラマデジタル写真で口腔内を撮影します。撮影結果を踏まえ、抜歯方法や施術の難易度をしっかり確認しました。

次に局所麻酔を行い、親知らず周囲の歯肉を切開して骨を露出させます。骨の中で横に生えた状態で埋まっている親知らずはそのままでは抜くことができないため、親知らず周囲の骨を一部分削り取り、抜きやすいようにします。

親知らずを複数に分割してから、全て取り除きました。抜歯後は切った歯肉を元の位置に戻し、糸で縫って傷口を閉じます。

1年後、取り除いた親知らず周囲の骨がしっかり再生したことを確認しました。


 

この治療のリスクについて

 

  • 外科処置後に腫れ、出血が続く場合があります。多くの場合、数日で落ち着きますが、症状が長引く場合はご相談ください。

  • オトガイ神経・舌神経などの神経が麻痺する場合があります。これは非常に稀な合併症ですが、万が一発生した場合は、ビタミン剤の服用やリハビリテーションなどを行い、回復を目指します。多くの場合、一時的なものですが、回復には数ヶ月かかることもあります。

  • 下歯槽菅動脈を損傷する場合があります。

  • 上顎洞に穿孔(穴が空くこと)、歯牙の迷入などが起きる場合があります。

  • 外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します。

  • 持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります。事前に必ず医師にお伝えください。


 

治療概要

 

  • 年齢・性別: 40代女性

  • 診療種別: 保険診療

  • 治療期間の目安: 抜歯後の経過観察を含め、約1か月

  • 治療回数の目安: 2回(診断・抜歯1回、経過観察・抜糸1回)

  • 治療費総額の目安: 保険診療3割負担の場合、初診料、レントゲン撮影、抜歯処置、抜歯後の投薬費などを含め、約10,000円程度です。(※お口の状態や処置内容により変動します)

※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。
 

よくある質問(Q&A)

 

Q1. 抜歯後の痛みはどのくらい続きますか?また、痛み止めは必要ですか?

 

A1. 抜歯の程度にもよりますが、通常は麻酔が切れてから痛みが始まることが多いです。痛みのピークは抜歯後2~3日程度で、その後は徐々に落ち着いていきます。処方された痛み止めを服用することで、痛みをコントロールできます。痛みが長引く場合や、痛み止めが効かない場合は、我慢せずに当院までご連絡ください。

 

Q2. 抜歯後、食事で気を付けることはありますか?

 

A2. 抜歯当日は、麻酔が効いている間は誤って頬や唇を噛んでしまう可能性があるため、食事は控えるか、麻酔が完全に切れてからにしてください。また、刺激の強いもの(熱いもの、冷たいもの、辛いものなど)や、硬いもの、噛み応えのあるものは避け、おかゆやゼリー、スープなどの柔らかいものを中心に摂るようにしましょう。抜歯窩(抜いた後の穴)に食べ物が詰まらないよう、反対側で噛むように心がけてください。

 

Q3. 抜歯後の日常生活で注意することはありますか?

 

A3. 抜歯当日は、激しい運動や長時間の入浴、飲酒、喫煙は避けてください。血行が良くなることで出血や腫れが悪化する可能性があります。うがいも強く行わず、優しく口をゆすぐ程度にしましょう。抜歯窩の血の塊(血餅)が剥がれてしまうと、痛みが続く「ドライソケット」の原因となることがあります。安静にして過ごし、十分な睡眠をとるようにしてください。


名古屋市で親知らず治療をお考えの方へ


親知らずが埋まっている場合、放置すると歯並びや口腔内の健康に多大な影響を与えることがあります。名古屋市で親知らず治療をお考えの方は、早期の対応が重要です。イナグマ歯科では、親知らずの抜歯を含む口腔外科治療を専門的に行っております。親知らずに関するお悩みがある方は、ぜひ当院にご相談ください。 口腔外科・親知らずの抜歯のことなら、名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科・親知らずの抜歯のイナグマ歯科までご相談ください。

監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊 尚広

 

関連情報

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2025年07月17日 05:37

30代女性 横に生えた状態で埋まっていた親知らずを抜いて「智歯周囲炎」を改善した症例

左下親知らずが横になって埋まっている。抜歯前のレントゲン像

名古屋 市 天白区の歯医者・歯科・親知らずの抜歯治療・歯科口腔外科のイナグマ歯科です。院長  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

30代女性 横に生えた状態で埋まっていた親知らずを抜いて「智歯周囲炎」を改善した症例

 


Before(下親知らずの抜歯前) 横に生えた状態で埋まっている親知らず 虫歯がある親知らず 抜歯前の骨の状態のレントゲン像

Before( 横に生えた状態で埋まっている親知らず 虫歯がある親知らず)
左下親知らずが横になって埋まっている。抜歯前のレントゲン像左下親知らずが横になって埋まっている。抜歯前のレントゲン像

After(下親知らずの抜歯後) 横に生えた状態で埋まっている親知らずの抜歯後 虫歯がある親知らずの抜歯後 抜歯後の骨の状態のレントゲン像

After( 横に生えた状態で埋まっている親知らずの抜歯後 虫歯がある親知らずの抜歯後)After(After( 横に生えた状態で埋まっている親知らずの抜歯後 虫歯がある親知らずの抜歯後)横になった親知らずの抜歯後の写真
横になって埋まっていた左下親知らずを抜歯した。抜歯後の骨の状態のレントゲン像横になって埋まっていた左下親知らずを抜歯した。抜歯後の骨の状態のレントゲン像


 

ご相談内容

 

「右下の奥歯の周辺が腫れていて痛い」とご相談いただきました。

 

カウンセリング・診断結果

 

拝見したところ、一部分のみ生えている左下の親知らず(第3大臼歯/8番)と左下の奥歯(第2大臼歯/7番)との間で、歯肉の腫れが認められました。

原因をより詳しく調べるためレントゲンを撮影したところ、右下の親知らずは骨の中に埋まった状態のまま真横に生えて隣接する歯を押しており、接触している奥歯の骨が溶けてしまっています。 そのため、右下の親知らずと隣の奥歯の間には、歯と歯ぐきの境目の溝である「歯周ポケット」が通常よりもかなり深くなっていました。

以上の点から、痛みの原因は深くなった歯周ポケットの中で歯垢が溜まって細菌が繁殖し、親知らず周囲の歯ぐきに炎症が起きる「智歯周囲炎」であると診断しました。

 

行ったご提案・治療内容

 

親知らずをこのまま放置すると炎症が進行して周囲の歯にも悪影響を及ぼすリスクがあるため、親知らずを抜く必要があることをお伝えしたところ、ご了承いただきました。

まず、親知らずと骨の中にある神経の位置、歯や周囲の骨の詳細な情報を確認するために、歯科用パノラマデジタル写真で口腔内を撮影します。撮影結果を踏まえ、抜歯方法や施術の難易度をしっかり確認しました。

次に麻酔を行い、親知らず周囲の歯肉を切開して骨を露出させます。骨の中で横に生えた状態で埋まっている親知らずはそのままでは抜くことができないため、親知らず周囲の骨を一部分削り取り、抜きやすいようにします。

親知らずを複数に分割してから、全て取り除きました。抜歯後は切った歯肉を元の位置に戻し、糸で縫って傷口を閉じます。

1年後、取り除いた親知らず周囲の骨がしっかり再生したことを確認しました。


 

この治療のリスクについて

 

  • 外科処置後に腫れ、出血が続く場合があります。多くの場合、数日で落ち着きますが、症状が長引く場合はご相談ください。

  • オトガイ神経・舌神経などの神経が麻痺する場合があります。これは非常に稀な合併症ですが、万が一発生した場合は、ビタミン剤の服用やリハビリテーションなどを行い、回復を目指します。多くの場合、一時的なものですが、回復には数ヶ月かかることもあります。

  • 下歯槽菅動脈を損傷する場合があります。

  • 上顎洞に穿孔(穴が空くこと)、歯牙の迷入などが起きる場合があります。

  • 外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します。

  • 持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります。事前に必ず医師にお伝えください。


 

治療概要

 

  • 年齢・性別: 30代女性

  • 診療種別: 保険診療

  • 治療期間の目安: 抜歯後の経過観察を含め、約1か月

  • 治療回数の目安: 2回(診断・抜歯1回、経過観察・抜糸1回)

  • 治療費総額の目安: 保険診療3割負担の場合、初診料、レントゲン撮影、抜歯処置、抜歯後の投薬費などを含め、約10,000円程度です。(※お口の状態や処置内容により変動します)

※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。
 


よくある質問(Q&A)

Q1. 親知らず抜歯後の食事で注意することはありますか?


A1. 抜歯当日は、麻酔が切れてから、なるべく患部に刺激を与えないよう、やわらかいものを召し上がってください。熱すぎるものや辛いもの、刺激の強いものは避けてください。また、飲酒は血行を促進し出血の原因となるため、術後数日はお控えください。硬いものや噛み応えのあるものは、傷口に負担をかける可能性があるため、しばらくは避けることをおすすめします。

Q2. 抜歯後の痛みはどのくらい続きますか?痛み止めはもらえますか?

A2. 抜歯後、麻酔が切れると痛みが生じることがありますが、通常は数日で落ち着いていきます。処方された痛み止めを服用することで、痛みをコントロールできます。痛みが長引く場合や、痛み止めを服用しても痛みが治まらない場合は、遠慮なくご相談ください。

Q3. 親知らずの抜歯ができないケースはありますか?

A3. はい、患者さんの全身状態や親知らずの状態によっては、抜歯ができない、あるいは慎重な対応が必要なケースがあります。例えば、重度の基礎疾患をお持ちの方(心疾患、糖尿病、高血圧など)、服用されているお薬(血液をサラサラにする薬など)によっては、処置ができない場合があります。また、親知らずが神経や血管に非常に近い位置にある場合など、抜歯のリスクが高いと判断される場合は、大学病院など高次医療機関へのご紹介を検討することもあります。問診の際に、持病やお薬について必ず医師にお伝えください。

Q4. 抜歯後の腫れはどのくらい続きますか?

A4. 個人差はありますが、抜歯後2~3日目が腫れのピークとなることが多いです。その後、徐々に引いていき、1週間程度でほとんどの腫れは治まります。冷たいタオルなどで患部を冷やすと、腫れを抑える効果が期待できます。ただし、直接氷を当てるなどの過度な冷却は避けてください。

Q5. 抜歯後の出血が続く場合はどうすればいいですか?

A5. 抜歯後数時間は唾液に血が混じる程度は正常な反応です。もし出血が続く場合は、清潔なガーゼなどを丸めて、抜歯した部分で30分ほどしっかり噛んで圧迫止血を試みてください。それでも止まらない場合や、出血量が多いと感じる場合は、すぐに当院にご連絡ください。


名古屋市で親知らず治療をお考えの方へ

親知らずが埋まっている場合、放置すると歯並びや口腔内の健康に多大な影響を与えることがあります。名古屋市で親知らず治療をお考えの方は、早期の対応が重要です。イナグマ歯科では、親知らずの抜歯を含む口腔外科治療を専門的に行っております。親知らずに関するお悩みがある方は、ぜひ当院にご相談ください。 口腔外科・親知らずの抜歯のことなら、名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科・親知らずの抜歯のイナグマ歯科までご相談ください。

 

監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊 尚広


 

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2025年07月16日 05:24

舌のしこりが口腔がんだった?見逃しがちな初期症状3つと60代男性の診断例|名古屋市天白区・歯科口腔外科症例解説

口腔がん・扁平上皮癌

名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔がん診断・白板症診断のイナグマ歯科です。院長  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

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【症例解説】舌のしこりは口腔がんの初期症状?60代男性の口腔扁平上皮癌を受診で発見|名古屋市天白区イナグマ歯科

60代男性「舌にしこりがある」症例

口腔がん・・扁平上皮癌(扁平上皮癌=口腔がんの代表的なタイプ)

口腔がん(扁平上皮癌)

 

ご相談内容

「『舌の側縁にしこりがある』とご相談いただいた60代の男性患者様です。1か月前に他院(耳鼻咽喉科)で診察を受けましたが、耳鼻咽喉科では、悪いものでないといわれたが、口腔がんが心配で、当院の専門的な診断力を信頼してご来院されました。」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見すると、舌に白いできものが張りついていました。

行ったご提案・治療内容

まずはじめに、視診、触診にて、白いものが悪性の可能性が高いことを確認しました。

そのため、病理検査を依頼し、口腔がんである扁平上皮癌であることが判明いたしました。

そこで、入院にて詳しい検査依頼、手術依頼と術後に発音障害はある可能性があるために、発音のリハビリ依頼をいたしました。また、本人には、口腔がんであることのの告知をいたしました。入院にて口腔がん切除予定。
 

この治療のリスクについて

・病状、症状、患者様のお口の環境によって、複数回にわたる施術が必要となる場合があります
・治療が終わった後も、十分なセルフケアが必要です
・術後、機能障害、発音障害が生じる可能性があります

  • 年齢・性別  60代男性
  • 診療種別   保険診療
  • 治療期間の目安 9か月
  • 治療回数の目安  入院・来院30回
     
  • 治療費総額の目安 300,000円(※入院費用、手術費用、リハビリ費用などを含む)」

 

👤 舌のしこりを訴えた60代男性|口腔がん症例と受診のきっかけ

🗣 患者様のご相談内容と経緯

「舌の側縁にしこりがある」と感じたのは1か月前。市販薬を試しても改善せず、「口内炎とは違う気がする」と不安が募って耳鼻咽喉科を受診されたそうです。
しかし診断では「悪性の可能性は低い」と言われたため様子を見ていたものの、しこりが消える気配はなく、逆に違和感が増してきたため「口腔がん専門で診てくれる」と評判のイナグマ歯科へ来院されました。

 

👂 耳鼻科での診断結果と不安の残り方

耳鼻咽喉科での所見では、「表面に異常はなさそう」と言われ、積極的な検査は行われませんでした。
ただ、患者様自身が「口腔がんの初期は痛みがないと聞いた」「鏡で見ると白っぽく見える」とご自身でも調べていたため、どうしても不安が消えず、改めて口腔外科領域での精査を希望されたとのことです。

 

🔍 イナグマ歯科での初診時所見(視診・触診)

初診時、舌の側縁には白っぽい硬結した病変があり、粘膜との境目が不明瞭でした。
視診だけでなく、触診でも「硬く、可動性がない」ことが確認され、口腔がん(扁平上皮癌)の初期所見として疑わしい特徴が多く認められました。
当院では病理検査(生検)を早急に実施し、診断確定までの流れをご説明。患者様にも「耳鼻科と歯科口腔外科では診る視点が違う」と納得していただけました。

 

🩺 口腔がん(扁平上皮癌)の診断と治療の流れ

🧪 病理検査と診断確定までのステップ

舌の側縁に白く硬いできものが確認されたため、視診・触診だけでなく、病理組織検査(生検)を行いました。
局所麻酔を使用して病変部の組織を一部採取し、病理専門機関で精密検査を実施。数日後に「口腔扁平上皮癌」と確定診断されました。
このタイプは口腔がんの中でも最も多く、進行速度や分化度によって治療方針が分かれるため、早期診断が極めて重要です。

 

📋 患者様への告知と治療方針の決定

診断結果をふまえ、患者様には「口腔がんの疑いが確定したこと」「進行度は初期〜中期段階とみられること」を丁寧に説明。
不安が強まるタイミングでもあるため、治療方法の選択肢や術後の見通しについてもわかりやすくお話しました。

治療方針としては、以下を含めた包括的な流れをご提案:

  • 病院口腔外科での切除手術
  • 発音機能維持のための術前〜術後リハビリ
  • 定期的な再発・転移チェックのスケジュール

 

🏥 入院・手術・術後リハビリの概要

提携病院にて入院し、腫瘍部の切除術を実施予定。腫瘍の大きさや部位によっては、口腔内の粘膜や筋肉も一部除去する必要があるため、術後に発音や嚥下機能に影響が出ることがあります。

術後は以下のリハビリ支援を想定:

  • 発音の明瞭性を保つための音声指導(言語聴覚士との連携)
  • 食事摂取に必要な口腔運動訓練
  • 心理的サポートと定期フォローアップ

患者様には「完治だけでなく、生活の質(QOL)を守る」ことを大切にした治療設計で進めることをお伝えしています。

 

⚠️ 予想されるリスクと機能障害について

口腔がん治療には、術後の合併症や後遺症が生じる可能性があります。特に以下の点が注意ポイントです:

  • ✅ 発音障害(舌の切除部位により、サ行・タ行などが発音しづらくなる可能性)
  • ✅ 嚥下障害(食事中のむせ・飲み込みにくさ)
  • ✅ 感覚障害(舌先の痺れ・麻痺)
  • ✅ 外観の変化(切除部位による口元の左右差)

これらの予測される症状についても、術前カウンセリング時に十分にご説明し、患者様の理解と納得を得ながら治療に臨んでいただく方針を取っています。

 

🧠 口腔扁平上皮癌とは?|知っておきたい特徴と初期症状

👄 好発部位・年齢・性別傾向

口腔扁平上皮癌は、口腔内がんの約90〜95%を占める最も一般的ながんで、以下の部位で発症することが多く見られます。

  • 舌の側縁(最も多い)
  • 歯ぐき
  • 頬粘膜
  • 口底
  • 硬口蓋・口唇

好発年齢は50歳以上に多く、特に男性は女性の約2倍の罹患率があると報告されています。
喫煙・飲酒・慢性的な粘膜刺激(合わない入れ歯や歯の尖り)などがリスク因子となり、積み重なることでがん細胞が形成されると考えられています。

 

🔎 初期症状に気づくためのチェックポイント

口腔扁平上皮癌は、初期症状が非常にわかりにくいことが特徴です。痛みが少ないまま進行するケースが多く、口内炎と見分けがつきづらいため注意が必要です。

症状例としては:

  • 2週間以上治らない口内炎のような白斑(白板症)・紅斑(紅板症)
  • 舌や歯ぐきにできる硬いしこり、ただれ、出血
  • 話しづらさや飲み込みにくさ
  • 口臭の変化や唾液の性状変化

🔍 鏡で口の中を定期的に観察し、「左右差」「変色」「盛り上がり」などに気づける習慣を持つことが早期発見の鍵となります。

 

⚠️ 放置リスクと早期発見の重要性

口腔扁平上皮癌は、粘膜表層から発生し、進行すると骨・筋肉・神経を浸潤しながら深部へ広がる特性を持ちます。
特に舌の側縁など血管やリンパ管が多い場所では、早期のリンパ節転移リスクが高く、予後にも影響を及ぼします。

  • 早期発見での5年生存率は 75%以上
  • リンパ節転移があると生存率は約半分に低下

だからこそ、「口内炎だと思って放置した」ケースが進行がんへと繋がるリスクを抑えるためにも、視診・触診・検査を受けることが推奨されます。

名古屋市天白区で口腔がんを専門的に診断できる歯科医院として、イナグマ歯科では、視診・病理検査・治療連携まで一貫して対応可能です。

 

🚨 口腔がんを見逃さないための3つのポイント

① 2週間以上治らない口内炎は要注意

口腔がんの初期は、痛みの少ない白斑(白板症)や紅斑(紅板症)が現れます。
見た目は口内炎に似ているため、「薬で治るだろう」と放置されがちですが、2週間以上改善しない場合は病変の可能性があります。特に、色の境目が不明瞭だったり、盛り上がったり硬く触れる場合は、専門的検査が推奨されます。

 

② 舌・歯ぐきのしこりやただれのチェック

鏡で舌の側面や歯ぐき、頬粘膜を見たときに、硬いしこり・粘膜のただれ・出血を伴うような変化がある場合は注意が必要です。
口腔がんは、粘膜下で進行するため、表面の変化が少ないまま進行するケースもあります。歯磨き時や食事中に違和感を感じたら、セルフチェック+歯科受診が早期発見に繋がります。

 

③ 飲みにくさ・話しづらさ・口臭の変化を見逃さない

がんが深部に広がると、嚥下障害や発音の違和感、口臭の変化といった機能症状が現れます。
「食べ物が喉に引っかかる」「サ行やタ行が発音しづらい」「口臭が急に気になるようになった」などは、口腔内の異常が原因となっていることがあります。
これらの自覚症状も、病変の進行を知らせる重要なサインです。

 

🏥 名古屋市天白区で口腔がん検診なら|イナグマ歯科へ

🧑‍⚕️ 口腔外科に対応した専門診療体制

イナグマ歯科では、口腔がんを専門的に診断できる歯科医院として、厚生労働省認定の臨床研修指導医による診療体制を整えています。
視診・触診に加えて、病変の進行度を見極める病理組織検査(生検)や提携医療機関への入院・手術連携も可能です。
舌・歯ぐき・口内の「異変を感じるけど不安で迷っている方」に、安心できる一歩を提供します。

 

🔍 歯科医院でできる口腔がんの視診と検査

歯科医院では、以下のような検査を通じて早期診断が可能です:

  • ✅ 視診:口腔粘膜や舌の異常を直接確認
  • ✅ 触診:硬さ・可動性・深達度などを判断
  • ✅ う蝕検知液や蛍光装置による補助診断
  • ✅ 生検の実施と病理機関への提出

口腔外科に熟練した歯科医師が対応することで、耳鼻科では見逃されやすい口腔粘膜のがん変化も見つかる可能性があります。

 

⏱ 早期発見のメリットと受診タイミング

口腔がんは、自分で鏡で見つけられるがんでもあります。
しかし「痛みがない」ことが初期の特徴でもあり、放置されるケースも多くあります。早期発見によって:

  • 手術範囲が最小限に
  • 発音や嚥下など機能障害リスクの軽減
  • 5年生存率の上昇(早期発見なら75%以上)

🔔「2週間以上治らない口内炎」「舌の違和感」「硬いしこり」などがある方は、迷わず検診を受けることをおすすめします。

 

📍舌や口腔粘膜の異常は、鏡でセルフチェックできるがんです。定期的な視診+専門医による検査によって、重症化を防ぐことが可能です。
名古屋市天白区で口腔がんの検診・診断をご希望の方は、専門対応可能なイナグマ歯科へご相談ください。

 

口腔扁平上皮癌は自分で鏡でチェックできるがんでもあります。早期発見が鍵です。名古屋市天白区で口腔がんの検診・治療をお考えなら、専門的な診療体制を整えたイナグマ歯科のような歯科口腔外科への相談がおすすめです。
 

口腔外科・口腔癌のことなら、名古屋市天白区の歯医者・歯科・口腔外科・口腔癌診断のイナグマ歯科までご相談ください。

監修  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

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2025年07月15日 23:36

【60代女性の前歯虫歯治療】外れた前歯をジルコニアセラミックで美しく修復した症例|名古屋市天白区イナグマ歯科

セラミック歯・ジルコニア歯

名古屋市天白区にある歯医者・歯科・審美歯科治療・セラミック治療・ジルコニア治療のイナグマ歯科です。院長  岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

セラミック歯の症例のページ →詳細はこちら

【60代女性・前歯が外れた症例】

自然な見た目と強さを兼ね備えた「ジルコニア」で前歯をしっかり修復!
名古屋市天白区のイナグマ歯科が行った、見た目と機能を取り戻す最新治療をご紹介します。


よくあるご質問Q&A

Q1. ジルコニアって何?

→ 白くて強いセラミックの一種です。金属を使わないので自然で、アレルギーの心配も少ないです。

Q2. 治療にかかる時間と費用は?

→ 期間は約1か月、通院は8回ほど。費用は自由診療で合計176,000円ほどです。

Q3. 痛みはありますか?

→ 治療中や治療後に痛みが出ることもありますが、できるだけ負担を少なくする工夫をしています。


治療前(Before)

セラミック歯装着前 Before_コピーセラミック歯装着前 Before
治療中
PICT0613_コピー_コピー土台を装着
治療後(After)
セラミック歯装着 Before_コピーセラミック歯装着後 After
 

ご相談内容

「右上前歯の被せが外れたまま放置してしまい、冷たいものを口にするとしみるようになってきたので治療したい」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、右上前歯の被せが外れて虫歯が再発しており、歯の大部分が失われていました。

このままでは虫歯がさらに進行し、仮に神経に達してしまった場合、強い痛みが出るおそれがあります。
患者様はすでに冷たいものがしみる自覚症状があるため、早急に虫歯を除去し、神経の処置を行い、新しいかぶせで修復する必要があると診断しました。

ジルコニアセラミッククラウンの行ったご提案・治療内容

虫歯により歯が大きく欠けているうえにしみて痛みが出ているうえに、患者様は噛みしめる力が強く歯が割れる可能性もあることから、神経の処置を行う根管治療を行い、歯根破折を防ぐために土台を立てる支台築造を行い、セラミックであるジルコニアで被せを行うことを提案をしました。

歯の根元から虫歯が再発したり、歯ぐきが炎症を起こさないよう、強くて汚れにくい素材「ジルコニア」で修復する方法をご提案しました。ジルコニアは白く自然な見た目で、金属を使わないので安心です。患者様にもメリットをご説明し、治療に同意いただきました。


まず、取り残しがないよう虫歯部分に色を付ける「う蝕検知液」を使用して丁寧に虫歯を取り除きます。
次に神経をとり、根管内に防腐剤であるシリコーンを入れ、土台をたてて、歯の形を整え、その後、細部まで正確に再現できる「シリコーン印象材」で精密な型取りを行い、仮詰めをして治療を終了しました。

約1週間後、ジルコニアで作製したオーバーレイが歯にぴったり合っているか、噛み合わせも問題ないか確認したのち、接着強度を高めるため以下の前処理を行っています。

被せ物:タンパク質を除去して接着面に細かいデコボコをつける「エッチング処理(酸処理)」を行ったあと、無水エタノールを使用した超音波洗浄
被せ物を装着する歯:タンパク質の除去と洗浄をしてから、歯の一番外側の層である「エナメル質」にエッチング処理を施し、象牙質の表面に薄い膜を作る「ボンディング処理」
※エナメル質と象牙質は組織に違いがあるため、表面処理の方法も異なります

最後に、耐久性と接着力の高い「レジンセメント」を使用して装着し、治療を終了しました。

ジルコニアセラミック治療のリスクについて

・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります
・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)です

  • 年齢・性別60代女性
  • 診療種別自由診療
  • 治療期間の目安約1か月間
  • 治療回数の目安8回
  • 治療費総額の目安176000円
    (土台44000円、ジルコニアクラウン132000円 )
     

    名古屋市天白区のイナグマ歯科で実現するジルコニア治療:60代女性の症例から学ぶ

    名古屋市天白区にあるイナグマ歯科は、地域の皆様に高品質な歯科治療を提供している歯科医院です。院長である稲熊尚広医師は、岡山大学の歯学博士であり、厚生労働省認定の歯科医師臨床研修医指導医として、優れた専門知識と豊富な経験を持つ実力派の歯科医師です。本記事では、ジルコニアクラウンによる治療を受けた60代女性の症例をもとに、治療の詳細や利点、そして治療の流れを解説します。

    1. 60代女性のご相談内容

    患者様(60代女性)は、右上前歯の被せ物が外れたまま放置しており、冷たいものを口にするとしみるようになってきたため、治療を希望されました。このように、歯の被せ物が外れたまま放置されると、虫歯が進行し、さらに大きな問題を引き起こす可能性があります。患者様も、冷たいものがしみるという症状を自覚しており、早急な対応が必要な状態でした。

    この段階で、歯の大部分が失われており、虫歯が再発していることが確認されました。そのまま放置すると、歯の神経に達してしまう可能性が高く、強い痛みを伴うことも考えられます。このため、早急に虫歯の除去神経の処置を行い、新しいかぶせ物で修復する必要があると診断しました。


    2. 治療提案:ジルコニアクラウンの選択肢

    治療計画では、患者様の状態に最適な治療方法を提案しました。最初に行ったのは、虫歯の除去根管治療です。患者様の歯は大きく欠けており、しみて痛みが出ているため、根管治療を行って歯の神経を取り除く必要がありました。

    さらに、患者様は噛みしめる力が強く、歯が割れるリスクが高いため、ジルコニアを使用したセラミックの被せ物を提案しました。ジルコニアは、非常に強度が高く経年劣化も少ないため、長期間にわたって美しい仕上がりを維持することができます。

    ジルコニアクラウンの主な利点は以下の通りです:

  • 高い強度と耐久性

  • 自然な白さと審美性

  • 汚れが付きにくく、清掃がしやすい

  • 金属アレルギーの心配がない
     

  • ジルコニアは、強度と審美性を兼ね備えており、特に前歯などに最適な素材です。治療後は、患者様に虫歯再発のリスクや歯周病の予防も説明し、治療に同意をいただきました。

    この段階で、患者様は「前歯がなくて人と話すのも恥ずかしかった」とお話しされており、機能回復だけでなく、見た目への不安やストレスも強く感じられていたことが分かりました。「できれば自然に笑えるようになりたい」とのご希望を伺い、審美面にも十分配慮したジルコニアでの修復をご提案しました。


    3. 治療の詳細な流れ

    セラミック治療のページ→詳細はこちら

    ステップ1:虫歯除去と根管治療

    治療の過程では、患者様は「治療中に痛みが出るのでは」と不安を抱えていらっしゃいましたが、事前に治療の流れや処置の意味を丁寧に説明したことで安心して治療に臨んでいただくことができました。

    「先生がやさしく声をかけてくれたので、怖さがやわらぎました」とのお言葉もいただき、信頼関係を築きながら進めることができました。

    まず、う蝕検知液を使用して、虫歯部分を正確に取り除きます。これにより、虫歯の取り残しを防ぎ、治療の精度を高めます。次に、神経を取るための根管治療を行い、歯の内部を清潔にします。これにより、感染を防ぎ、歯根部を保護することができます。

    ステップ2:支台築造と精密な型取り

    治療後、支台築造という処置で土台を作り、歯の形を整えました。その後、精密な型取りを行い、シリコーン印象材を使用して、歯の形を正確に再現します。これにより、ジルコニアクラウンがぴったりとフィットするようになります。

    ステップ3:ジルコニアクラウンの装着

    約1週間後に作製したジルコニアクラウンを歯に装着します。最終的な装着前には、噛み合わせフィット感を確認し、問題がないか慎重にチェックします。さらに、接着強度を高めるために、以下の前処理を行いました:

  • **エッチング処理(酸処理)**で、被せ物と歯の接着面にデコボコを作成

  • 超音波洗浄で、タンパク質を除去

  • ボンディング処理を施して、エナメル質と象牙質の接着を強化

  • 最後に、耐久性の高いレジンセメントを使用して、ジルコニアクラウンを固定しました。


    4. 治療後のリスクと注意点

    治療にはいくつかのリスクが伴いますが、これらを理解し、適切なケアを行うことでリスクを最小限に抑えることができます。

  • 治療中に痛みを伴うことがある

  • 治療後に過敏症が生じる可能性がある

  • 噛み合わせや歯磨きが不十分だと、虫歯が再発するリスクが高まる

  • 天然歯を削る必要があるため、慎重な処置が求められる

  • 強い噛みしめや歯ぎしりがあると、ジルコニアが割れる可能性がある

  • そのため、治療後は定期的なメンテナンスと、正しい歯磨きを行うことが重要です。


    5. 治療費用と期間

    この治療には約1ヶ月の期間がかかり、治療回数は8回程度でした。費用は以下の通りです:

  • 土台費用:44,000円

  • ジルコニアクラウン費用:132,000円

  • 総額で176,000円となり、自由診療(保険適用外)となりますが、長期的に見て、高い耐久性審美性が得られるため、十分に価値のある投資です。


    6. イナグマ歯科でのジルコニア治療

    イナグマ歯科では、ジルコニアクラウンを使用した治療を行っており、患者様一人ひとりに最適な治療を提案しています。ジルコニアは、耐久性審美性に優れ、長期間美しい歯を維持するための最適な選択肢です。

    名古屋市天白区でジルコニア治療をお考えの方は、ぜひイナグマ歯科にご相談ください。専任の歯科医師が、個別のカスタマイズ治療を提供し、あなたの笑顔を取り戻します。

    患者様の声:治療を終えて

    前歯が取れた状態のまま長い間過ごしてしまい、人と話すのも笑うのも恥ずかしくてつらかったのですが、イナグマ歯科さんで丁寧に治療していただき、本当に安心しました。治療中は少し不安もありましたが、先生やスタッフの方がとても優しく説明してくださり、不安がなくなりました。

    ジルコニアで綺麗に仕上げていただいた前歯を鏡で見たとき、思わず笑ってしまいました。自分の歯のように自然で、家族にも「若返ったみたい」と言われてとても嬉しいです。

    今は冷たいものもしみることなく、毎日の食事もストレスなく楽しめています。ありがとうございました。

    — 60代・女性・名古屋市天白区在住
     

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    監修 岡山大学 歯学博士 厚生労働省認定 歯科医師臨床研修医指導医 稲熊尚広

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2025年07月14日 23:36
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イナグマ歯科
院長 稲熊 尚広( 歯学博士)
所在地 〒468-0056
愛知県名古屋市天白区島田1丁目1114 番地
電話番号 052-806-1181
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